第三十一話
[1/4]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
暗躍
side レイト
麻帆良に来てからそこそこ経つが、あのくそジジイはオレたちを利用するのをまだ諦めていなかったようだな。オレが春から新しく受け持つ少女達の名簿を見てオレはそう思った。
「天流先生、どうしたんですか?」
瀬流彦、こいつは所謂隠れオタでオレと仲の良く、良識を持った信用できる魔法先生の一人だ。少し話したい事が在るので認識阻害の結界とそれを隠す隠蔽用の結界を張り名簿を瀬流彦に渡す。
「瀬流彦先生、こいつを見てどう思う」
「......何ですかこのクラスは」
「ついでにこれがオレがかき集めた一人一人の能力だ」
「......」
「さらにオレが研究してた『仮契約の際に手に入るアーティファクトの法則論』から算出した各人のアーティファクト表だ」
「......これはどれ位当たるんです」
「7割。系統だけならほぼ10割」
「明らかに作為、または悪意を感じます。学園長はなんと言ってるんですか」
「問題のある生徒は一カ所にまとめて優秀な先生に担任になってもらうのが一番、だそうだ。確かにほとんどの生徒が癖が強いと報告が来ている」
「確かに表側の体裁は取れてますね」
「まあ、オレも問題児達を持つのは好きだから良いがな。自分の娘達の担任はどうかと思う」
「普通じゃ考えられないですね。何か原因が?」
「これはオレが集めた情報から割り出した予想だが、ナギの子供達が居るだろう」
「ナギって、あのナギさんですか」
「そう、あのナギだ」
「ナギさんの子供って生きてたんですか!?」
「6年前の事件のときの数少ない生き残りだ。公表されていないのは再び狙われるのを防ぐ為だろう」
6年前、フェイトに忠告されていたナギの住んでいる村の襲撃が実際に行なわれていた。
結果、村は壊滅。実行犯は不明。ナギ・スプリングフィールド及びアリカ・スプリングフィールドは行方不明。他の村人は大半が永久石化。生存者は無し、というのが公式発表だ。実際の所生存者は3名だった。一人はネカネ・スプリングフィールド、もう一人はネギ・スプリングフィールド、そして最後の一人は超の言う歴史には存在しないアリス・スプリングフィールド。これが上位神が言っていた転生者だろう。
「その情報のソースは?」
「残念だが教えられん。が、ある程度の地位についている奴らは知っている。学園長は知っている。タカミチは直接会っているっぽい。あいつ一回だけ不自然な出張に出てやがったからな」
「それで、ナギさんの子供とこのクラスがどう関係するんですか」
「今年で2人とも8歳なんだが、魔法学校を2回飛び級してやがるんだよ。上からの圧力で。つ
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ