第二章
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ばした。
その後ろにいるジェーンはジムの背中を思い出していたかどうかはわからない。けれど今俺は飛ばさずにはいられなかった。何処までもだ。
俺達の向こうに赤いライトの群れが見えてきた。それは仲間達だった。
「御前等」
「水臭いぜ」
仲間達は俺達に声をかけてきた。そして言った。
「ジムとジェーンの為にな」
「今日はとことんまで走ろうぜ」
「ああ、何処までもな」
俺はそれに応えたうえでジェーンに声をかけた。
「それでいいよな」
「・・・・・・ええ」
ジェーンはこくりと頷いた。それを受け入れてくれたのだ。
「お願い」
「わかったよ」
「じゃあ皆でな」
「行くぜジェーン」
「そしてジムもな」
「今日は何処までも」
「飛ばすぜ」
俺達は言い合ってさらに飛ばした。バイクはもう風になっちまっていた。
あいつが風になったのと同じで。俺達はそのまま風になって走り続けた。その風に別れを告げて。そこにいるジムに別れを告げて。俺達は何処までも走った。
ジム&ジェーンの伝説 完
2006・9・10
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