暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
スーパーロボット大戦OG外伝
0503話
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 ODEシステムのマスターコアから姿を現したヴァルシオン改・タイプCF。出て来るのを知っていた俺や、この機体にそれ程深く関わっていなかったスレイはともかく、ムラタにとっては珍しく唖然とした表情を浮かべているのがモニタ越しに確認出来た。

「何故あの機体が……ヴァルシオン改・タイプCFがここに? いや、一時期とは言ってもロレンツォがここにいた以上はあってもおかしくはないのか。ちっ……」

 忌々しそうに舌打ちをするムラタを横目に、ラミアの乗っているバルトールの方へと視線を向ける。そこでもこっちで姿を現したヴァルシオン改・タイプCFに気が付いたのだろう。キョウスケのアルトアイゼン・リーゼを始めとしてインスペクター事件の序章ともなった北米で起きた強奪事件に関わっていた者達の機体が多かれ少なかれ意表を突かれた様子でその動きを鈍らせていた。

「期待外れか」

 それとは別に、思わず呟く。
 その言葉を聞き咎めたのだろう。スレイが不思議そうな口調で尋ねてきた。

「何が期待外れだったのだ?」
「いや、マスターコアと思しき場所から出て来たところを見て、あの機体がマスターコア本体だと思って間違い無いだろう。つまりは……っと!」

 スレイへと説明をしている途中で、こちらの様子を見ていたヴァルシオン改・タイプCFがとうとう動きを見せたのだ。その両手にエネルギーを溜め、同時に胸の部分を展開する。

「全機散れっ、クロスマッシャーだ!」

 その攻撃が何であるのかを知っていた俺の言葉に、スレイのカリオンが瞬時に従う。ムラタはと言えば、向こうが動きを見せた時点で既に動き始めていた。何しろ実際にあの機体に触れてきた時間がそれなりにあるのだ。原作知識でしか知らない俺よりも余程詳しいだろう。

「ヒリュウ改、ハガネ、聞こえているな! ヴァルシオン改・タイプCFだ! そっちにも攻撃が届く可能性がある。十分に注意しろ!」

 通信を送り、返事を聞かずにそのまま回避行動に。そして胸の部分からクロスマッシャーが放たれる。螺旋状のレーザーとなって撃ち放たれたそのエネルギーは、周囲を赤と青の色違いの何かに絡みつかれてこちらへと向かって来る。
 ちぃっ、狙いは俺か!?

「加速!」

 咄嗟に精神コマンドの加速を使用し、バーニアを全開にしてクロスマッシャーの射線軸上から退避する。
 ギュオッ! そんな空気を斬り裂く……と言うよりも、削り取るような音が聞こえてきた。その音の発生源は、つい数秒前までグロウセイヴァーのいた空間を貫通してそのまま突き進み……ヒリュウ改やハガネの部隊とラミアの操縦するバルトールがいた空間を貫き、ヘルゲートの壁を破壊して外へと飛び出ていった。ヴァルシオン改・タイプCFの様子を警戒していたのが幸いだったのか、幸いこちら側の機
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ