暁 〜小説投稿サイト〜
少年少女の戦極時代
第14話 仕切り直し?
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 月花たちの困惑に構いもせず、バロンはふり返って黒影にバナスピアを突き出した。

『貴様……何をする!』

 黒影は槍身で逸らし、押さえつけて上手く避けた。

『てめえの言う通り、こっから先は仕切り直しだ!』
『そういうこと!』

 グリドンもドンカチでバロンに殴りかかった。バロンは何とか避けるが、黒影とグリドンの猛攻は止まらない。
 2対1になってさすがの彼も捌きかねているのが伝わってくる。

『お、おい! お前ら仲間同士じゃなかったのかよ!?』
『後々のこと考えると、さ! ここで一番強くてイヤな奴にご退場願うのが、ベストだよねっ。――3対3で手堅く勝つのもいいけどさ、5対1で反則的に勝つのが、もっと賢いわけよ。だろ? 鎧武のお二方に、リトルスターマインのおチビさん?』

 言うだけ言ってグリドンも攻勢に戻って行った。

 月花は鎧武や龍玄と顔を見合わせるしかなかった。

 やがて、黒影とグリドンが同時に各々のカッティングブレードを倒して必殺技の態勢に入る。
 バロンなら、個々に来れば防御できたであろう。だが、黒影とグリドンが同時に来たことでどちらも防げなかったバロンは、もろに必殺技を解けて転がり、変身が解けた。

 戒斗がフェンスに背をぶつけて倒れ伏す。

『そのベルトぶち砕いて、二度と変身できないようにしてやるぜ』

 つい経過を見るだけだったが、ここに来て月花は動いた。


『ちぇやああっ!』

 黒影の後ろ脛、俗に言う弁慶の泣き所を横からスライディングで蹴ったのだ。当然、黒影は派手に転倒した。

『あい、っでえ!? 何すんだこのクソチビ!』
『チビじゃない、月花よ!』

 DFバトンで叩こうとしたが、そこはやはり体格差、バトンの片方が黒影の影松で手から弾き飛ばされた。

『お返し、だっ!』

 月花はとっさに顔の上で両手を交差させて身を竦めた。

 だが、ガキン! と鋼同士がぶつかる音がしただけで、月花には痛みがなかった。

 顔を上げる。――鎧武が無双セイバーで影松を防いでいた。

『おい! 一緒にバロンを潰すチャンスなんだぞ。何しやがるっ』
『お前らの事情は知らねえが、コドモに暴力揮うような連中の片棒を担ぐのは御免だね!』

 鎧武は鍔競りから黒影を突き飛ばし、グリドンにぶつけた。

 両者がぶつかってもつれる隙に、彼は月花を抱き上げて起こしてくれた。そして改めて黒影とグリドンへと、雄叫びながら向かっていった。

『戦略としては間違ってないんだけどなあ』

 と言いつつも、龍玄はブドウ龍砲の散弾を撃ち、黒影とグリドンを引き離している。

『大丈夫? 咲ちゃん』
『うん。なんとかヘイキみたい。まだがんばれる!』

 考えなしに突
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ