陽龍と陰龍
宵と明けの明星
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「どうやら、望まない形で決着がついちまったようだな…」
組んでいた腕を解いたハイド。
ガイルも遠方を見やる。
「最初のあの竜巻にゃ驚いたが、まさかガムロスとネヴィア同士で咆哮しあって途端倒れやがるんだもんなぁ…。」
「この世界はホント、私達の知らない事で溢れてるわねガイル。」
「ああ、ホントだ。…しかし、オマエのそのシンフォニーX姿久々に見るなァ。」
「バ、バカ言わないでちょうだい!一体誰を心配してのことだと思ってるの!」
ラトがガイルの耳をつねった。
「いでっ、いででで!分かったから!すまんかったラト!」
「まったく…昼間から酒を買いに行くなんて言い分が私に通用するとでも思った?」
「正直思ってたさ。どうしようもねぇくらいの呑んべぇだしな俺。」
「自覚があるならハイドさんと一緒に禁酒でもしたらどうなのかしら…。」
「そこで俺にも当てつけないでくれよラトさん…。」
高笑いをしながらガイル達は健闘を繰り広げた九人の英雄の元へ歩いて行った。
「ったく…しかし、お前に起こった突然の異変には肝を冷やしたぜ。今後ああいうのは勘弁してくれよな。」
エイジが肩を回しながらロギアに言いやった。
「ッハハハ…、すまなかったな皆。」
ロギアは太刀を杖代わりに再び立とうとしたがその場にへたり込んでしまった。
「ロギアさん!ムリなさらず!」
慌ててアルフレッドが支える。
「っと、すまんなアルフレッド。さすがにあんだけがむしゃらに斬ってたら体がギシつきやがった。」
「ん?何だ、お前結局刀には呑まれてなかったのか?」
頓狂な声を出しながらエイジが問う。
「呑まれてたには呑まれてたんだが正確には『太刀の意識が体を動かしていた』が近いかな?
ま、コイツとは二年の付き合いだ。そう簡単に牙剥かれちゃ困るってモンさ。」
「そういやお前、前に聞いた話じゃ並大抵が持ったら昏倒するって曰くつきの黒夢白現を元気ドリンコで抑えてたって話じゃないか。」
「ああ、そんときも太刀を使いこなすのに苦労したさ。何せ元気ドリンコの効果が切れたら即座にとんでもない眠気が襲ってきやがるんだ。ハハハ…」
「ロギア。」
突然の声の方にロギアが向き直るとそこには涙目のカルヴォが居た。
「カ、カルヴォ…」
「…私は何時だって君に振り回されていた。
私達の、『古龍バスターズ』の団長でありながらふと気を抜くと放蕩の旅。
戻ってきたと思ったら今度は別の村や街。」
「…すまねぇ。」
「今回のことだって、アルフレッドや皆が居てくれなかったら君はネヴィアに潰されていただろう。」
「カルヴォ…」
「だから、これからはせめて私達に いや、せ
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