第三次ティアマト会戦に関する査問会
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たいに負けたら『軍は俺達を見捨てた』と大騒ぎになるぞ」
20年近い平和の代償でもあった。
同盟経済の活性化は、ティアマト星系に有人コロニーやステーションを置いて必要な資源を採掘したり、物流の中継地として繁栄を始めようとしていたのである。
それが、同盟の軍事的栄光であるティアマト星系という地域を戦場にしにくくしていたのだった。
キャゼルヌ少将の言葉など聞こえないフォーク中佐が戦闘状態を説明する。
「会的時、同盟軍帝国軍双方とも15000隻。
艦艇性能からこちらが有利のはすが、第四艦隊は長距離からの打ち合いでは互角に持ち込まれています。
帝国軍は最近配備を始めた高速戦艦を前面に出してきたのがその理由でしょう。
今回の戦闘データおよび、諜報部が入手した高速戦艦のデータはこちらになります」
ヤンは実際戦った事があるので知っていたが、巨体・大火力・高出力の三拍子揃った高速戦艦が前に出てくると苦戦するというのはデータでも明らかになる。
同スペックで勝てない同盟戦艦に対して優位に立つための巨大化というのは宇宙空間においては正義となる。
その場合の敵は、建造時間と予算なのだが。
「1000メートルクラスかよ。
これまでの標準戦艦のおよそ1.5倍か。
これがまとまって出てくると苦戦するな。
何で今まで出てこなかったんだ?」
「これが貴族の特注品だったからですよ。
ジャガーノート級艦隊母艦の登場によって、大貴族連中は艦隊母艦を欲しがりましたが、中堅貴族には艦隊母艦は高価な買い物です。
そんな中堅貴族がこの高速戦艦を求めたのです。
その為、この高速戦艦は貴族の私兵艦隊旗艦として貴族が乗っている事が多かったのです。
ですが、先の帝国内戦でリッテンハイム侯側についた貴族が粛清・失脚し、主無き高速戦艦を帝国軍が接収したと。
見てください。
高速戦艦の隻数は1000隻届かない数ですが、まとめられた統一運用でシールド艦のシールドに穴を開けて、第四艦隊の艦隊母艦を大破に追い込んでいます。
これをやってくれたのが、ミューゼル提督の家臣の一人、ミッターマイヤー少将です」
通信から分かった敵戦艦の情報に中将の原作知識(ミッターマイヤー)が混じっているが、それを指摘する人間は誰もおらず。
さらに状況説明をしながらヤンに原作知識を中将はもらしてゆく。
「第四艦隊の艦隊母艦が大破に追い込まれたので、こちらの陣形が崩れています。
ここを敵の別働隊に衝かれました。
第四艦隊の意識が大破された艦隊母艦とそれをやった高速戦艦に向けられた隙を突かれ、空いた穴を埋める為に艦隊各地で動いた歪をやられたのです。
これで穴は数箇所に拡大し、こちらは増援が来るまで積極的攻勢が行えなくなりま
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