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フリーウェイ=ラバーズ
フリーウェイ=ラバーズ
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 まずは彼女の車を見た。
「どうやらエンジンとかには異常はないな」
「そうみたいね」
「けれどこのタイヤはもう駄目だな。何だ。かなりすり減ってるじゃねえか」
「大分走ってるからね」
「こんなタイヤじゃスリップも起こすぜ。どうするよ」
「どうするって言われてもねえ」
 彼女は返答に窮していた。
「スペアのタイヤなんて持ってないし」
「タイヤなら俺が持ってるぜ」
 ここで彼はこう言った。
「本当!?」
「ああ、何かあった時に備えて持ってたんだ。それをやろうか」
「ああ、頼むよ」
 彼女はそれを受けて頼み込んだ。
「早速換えようぜ」
「うん」
 こうして彼は自分の車からタイヤを取り出してきた。そして彼女の車にそのタイヤを取り付ける。作業は程なくして終わった。
「これでよし、と」
「有難うね」
 彼女は新しく取り付けられたタイヤを見て微笑んだ。
「こっちはこれでいいな」
「後はあんたのだね」
「といきたいけれどなあ」
 だが彼は困っていた。ガソリンはないのだ。タイヤはあっても。
「ガソリンだろ、あたしのを分けてあげるよ」
「いいのかい?」
「ああ。そっちは何かあった時を考えてストックも用意してたんだ。それでいいね」
「ああ」
 彼はそれを快諾した。断る筈もなかった。
 すぐに彼の車にもガソリンが入れられた。燃料のパラメーターが急激に上昇していく。彼はそれを見て安心した顔になった。
「これでよし」
「そうだね」
 彼女も笑っていた。二人共ほっとした顔になっていた。
「まさかこんなところで日本人同士が会うとは思っていなかったけれど」
「助け合うことになるなんてもっと考えてなかったな」
「ホントだよ」
 二人はそう言い合った。次第に顔が朗らかなものとなっていく。
「ところであんたはどうしてここにいるんだい」
 まずは彼女が尋ねてきた。
「俺かい」
「そうさ。何か目的があってここにいるんだろう。どうしてだい?」
「夢があってね」
「夢!?」
「ああ。テキサスまでな。そこでやりたいことがあるんだ」
「それは一体何なんだい」
「石油さ」
 彼は笑ってそれに答えた。
「石油」
「俺実はそういった技術を持っていてな。それであそこで石油を掘り当てようと思っているんだ」
「成程」
「場所もある程度わかってる。後は」
「掘るだけなんだね」
「ああ」
 彼はそれに答えて頷いた。
「もっとも成功するはどうかはわからねえ。パトロンもいねえしな」
「博打なんだね」
「まあな。金でも同じだ。こういったことは博打だよ、はっきり言って」
「成功したらよし、失敗したら
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