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久遠の神話
第六十九話 二人の参加者その七
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 智子はその高代を見てだ、今度はこう言ったのだった。
「そのことはよくわかっていますので」
「仰る意味はわかりませんが」
 それでもだとだ、高代は不動の口調でまた智子達に返した。
「願いを適える為には引くつもりはありませんので」
「そのお言葉、確かに受け取りました」
 智子は今はこう言うだけだった、そしてだった。
 一旦彼から顔を離してそのうえで豊香に顔を向けて述べた。
「では」
「はい、そうですね」
「彼に対するやり方は決まりました」
 もう既にだというのだ、このことが。
「貴女のお力を使わせて頂きます」
「それでは」
「はい、それではですね」
 二人で話してだ、そのうえでだった。
 再び高代に顔を戻してだ、そして彼に告げた。
「貴方の戦いは終わらせます」
「必ず」
「確かに私も戦わずに済むのならいいですが」
 高代は冷静な顔のまま返した、確かに彼も本心では戦いたくないのだ。
「それが出来ますか」
「私達がいれば」
「それは可能です」
「仰る意味がわかりませんがお話は聞きました」
「今の私達の言葉はお忘れなきよう」
「必ず」
「はい、そうさせてもらいます」
 再び二人の女神達に答える。
「では今は」
「これでお話は終わりです」
「お時間をかけました」
「いえ、お気遣いなく」 
 二人への心配りも見せた、そしてだった。
 高代は二人、上城達も入れると四人と別れた。そうしてだった。
 一礼してから踵を返して屋上を後にした。残った上城は彼の後ろ姿を見送った後で二人の女神に対して問うた。
「あの、先生の戦いを止められるのですか」
「はい、そうです」
「私達三人がいれば」
 今ここにはいないが聡美もいればだというのだ。
「それが可能です」
「適えられます」
「そうなんですか」
「女神とはいってもそれぞれの力は限られています」
 智子は静かに言った。
「ですが三人いればです」
「それだけそれぞれの力がでるか」
「備わります、ですから」
「先生の戦いもですか」
「止められます」
 それが可能だというのだ。
「ですから」
「嘘みたいですけれど」
「私達は嘘を言う女神ではありません」
 三人共だというのだ。彼女達は嘘は言わないというのだ。
「決してです」
「じゃあ」
「はい、嘘は言いません」
 絶対にだというのだ。
「そして出来ないことを約束はしません」
「じゃあ本当に先生をですか」
「戦いから解放出来るんですね」
 上城だけでなく樹里も女神達に問うた。
「それが出来るんですね」
「そうなんですね」
「はい、御安心下さい」
「私達三人ならば出来ます」
 そうだというのだった、そしてだった。
 二人の女神達も今は屋上を後にした、高代と同じ様に
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