第六十九話 二人の参加者その三
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「銀月さんもそうだし」
「あの人ね」
「アルテミス女神もね」
「そういえばね、剣士の戦いもだし」
樹里も言われて気付いた、二人は今自分達のクラスの前の廊下で窓を背に隣り合って立ってそのうえで話をしている。
「ギリシアが多いわね」
「その人達もひょっとしたら」
「戦いと関係があるかも知れないのね」
「そうじゃないかな」
こう樹里に話すのだった。
「ひょっとしたらだけれど」
「ううん、だとしたら」
「会ってみた方がいいだろうね」
上城から言った。
「転校生の娘とも新任の先生とも」
「どうかしら、若しもね」
ここでだ、樹里はその顔を曇らせた、そのうえで隣にいる上城にその曇った顔を向けてそして言ったのである。
「その人達が怪物だったりしたら」
「その時は」
「そう、気をつけてね」
「うん、その時はね」
上城も表情を鋭くさせて樹里に答える。
「僕も戦うよ」
「そうしてね。怪物はセレネー女神が出してるのよね」
「そうだよ」
「剣士達の戦いを面白くさせる為に?」
「何か、剣士達に力を蓄えさせる為らしいんだ」
その為にだというのだ。
「その方が剣士同士の戦いで力を多く発散させられるから」
「つまり怪物は餌かしら」
「餌?」
「そう、例えは悪いけれど剣士の人達が家畜でね」
力を出しエンディミオンにそれを与えるそれだというのだ。
「怪物はその剣士の力を蓄えさせる」
「それなんだ」
「そう思ったけれどどうかしら」
「言われてみれば」
そうかも知れない、上城も言われて思った。
「僕達はそうなるかもね」
「怪物達もね」
「そしてその怪物達だったら」
「ギリシア神話には女の怪物もいるから」
「うん、ラミアとかね」
この怪物を代表としてだというのだ。
「いるよ」
「だからね」
「用心して行くよ」
彼女達に会いにというのだ、そうした話をしてだった。
上城はまずは転校生のところに向かった、するとだった。
転校生は黒字に白の制服を着ていた、セーラーに似ているがその胸にスカーフはなく横に止める形だ。
スカートは短くややタイト状だ、黒地で所々に白がある。 ハイソックスを身に着けているがそれも黒だった。
その茶の豊かな髪の少女が上城が自分のクラスに来たのを見てこう言って来たのだ。
「ここでは何ですから」
「えっ、僕のことを」
「はい」
転校生は少し驚いた上城に微笑んで答えた。
「知っています」
「では貴女は」
「そのこともです」
話すというのだ。
「そうさせてもらいたいのですが」
「じゃあ」
「私だけでなく」
転校生は上城にさらに話す、完全に彼女のペースだ。
「お姉様も」
「まさかその人は」
「アルテミス姉様ではありません」
聡美と
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