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魔法少女リリカルなのはSCARLET 〜紅い狼の伝説〜
第5話 使命〜今までとこれからと〜
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「いや、転生前にな。『どこの世界に転生するかわからん』と言ったじゃろう?」


 ああ、たしかそんなこと言ってたな。


「あれ、嘘なんじゃ」


「うん、知ってた」


「うむ、そうか・・・・・・・ってはぁっ!?し、知っとったじゃと!?」


 うるせえよ、電話越しに叫ぶな。


「正確には今さっきの会話でわかった。ビーストが平行世界に逃げたとかいう話のあたりからなんかきな臭いと思ってたんだよ。大方、平行世界に逃げたビーストを討伐するためにたまたま死んでいた俺を転生させたんだろう?」


 でないと、俺がこの世界に転生した理由がわからん。
 いくら転生する世界がランダムといっても、この世界にしか移動していないビーストと同じ世界に転生するなんてふつうはありえないだろうし。それこそ、奇跡に近い確率で。まあ、そもそも転生すること自体ありえないけど。


「う、うむ。そうなんじゃが・・・・・・というかお主、怒っておらんのか?生前お主をさんざん苦しめたビーストがいる世界にお主を転生させたというのに・・・」


「別に。むしろ感謝してるくらいだね」


「なぬ?感謝じゃと?」


「ああ・・・・・・この手で殺しきれなかったビーストを今度こそ殺し尽くせるんだ。これを感謝せずにどうしろと言うんだ?」


「・・・・・・・・・・・・」


電話越しにじいさんが唾を飲み込む音が聞こえた。
・・・・・・それくらいあいつらは許せない相手なんだよ。わかってくれ。


「それに・・・」


「?」


 まあ、もう一つ理由を挙げるとすれば・・・


「もう・・・・・・ビーストのせいで誰かが傷つくのを見たくないんだ」


 どちらかというと、こっちが本心。
 前の世界で、ビーストが人間を殺すとか、襲うとか、そういうのはこれでもかというくらい見てきた。
 その度にみんな傷ついて・・・苦しんで・・・それで最後には・・・


「・・・・・・・・・・・・ッ」


「・・・・・・ツカサ」


「ん?ああ、悪い。何だ?」


「・・・・・・・・・・・・いや、何でもない・・・・・・やはり記憶にフィルターをかけたのは正解じゃったな」


「?」


 じいさんが何か言っているようだが・・・声が小さくてよく聞き取れない。


「・・・おっと、すまんすまん・・・・・・・・・さて、長いあいだ話しすぎたようじゃな。司よ、ここからが本題じゃ」


「本題?」


「うむ。お主の察しているとおり、お主をこの『リリカルなのは』の世界に転生させたのは、この世界に逃げ込んだビーストの討伐のためじゃ。以後、お主にはこの世界で可能な限りビースト
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