暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
善悪下世界の望む往き先は・・・ 〜Peccatum〜
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ートゥス”を取り出す。無駄な足掻きを。そんなもので私の
剣神の魂
(
キルシュブリューテ
)
は止められない。
「なっ・・・!?」
紙のように何の抵抗を受けずに“ルートゥス”を斬り裂く。振るった“キルシュブリューテ”を返し、そのまま左腕を吹っ飛ばす。直後、私の目の前と足元に“口”が展開された。
「無駄よ、ベルゼブブ・・・!」
まずは目の前の“口”を切断。次に床にある“口”へと刃を突き刺し、裂く。これで対処終了。ベルゼブブの表情が驚愕に染まる。お前たちは知らないだろう。かつての魔術師――その中でも最高クラスの魔術師は、その実力を以って上位種と戦い、そして勝つことも出来るほどの化け物ぞろいだということを。
――キルシュブリューテ完全解放――
“キルシュブリューテ”が目醒める。切断、刺突の概念においては最強の魔造兵装。純粋な戦闘に特化した武装。刀身が完全に桜色の光に包まれる。平地に現れた文字もハッキリと浮かぶ。そこにはこう書かれている。
――危なねぇぜお嬢さん。オイラに触れると真っ二つだぜ――
ふざけた概念文だ。これを創ったヤツの顔を見てみたい。しかもこの文字の正体と意味は教えられたものだ。かつての“ヴィーグリーズ決戦”の2日目。ようやく戦場で会えたルシルから。私が“キルシュブリューテ”を完全解放した時、突然笑うから怒ったものだ。そして知った。この文字が魔界で使われるもので、その意味を。
「ふふ、懐かしいな」
逃げに徹しようとするベルゼブブの両足を斬って吹っ飛ばす。
「バカな・・・このような・・・聞いていない・・・!」
すぐさま再構成された両足で立ち、天井と床に大きく“口”を展開した。そして吹き荒れる暴風。“キルシュブリューテ”の神秘で、その暴風を斬り裂きつつベルゼブブの姿を探し、見つけた。取り出した鞘に“キルシュブリューテ”を納める。
「真技・・・」
ベルゼブブの前方の空間が波打つ。逃げる気だろうけど、もう遅い。
――飛刃・翔舞十閃――
“キルシュブリューテ”を抜き放つと、絶対切断の概念を持つ桜色の刃が放たれる。その神秘は絶大。たとえベルゼブブが波打つ空間に入ったとしても、その空間ごと断つ。十の刃が絡み合うように向かって行く。斬撃にして砲撃とも言える私の遠距離真技。
「我が
剣神の魂
(
キルシュブリューテ
)
の前に――」
ベルゼブブの背後に到達した十閃。閃駆でルシルのところまで向かって、そのままの勢いでルシルを抱え上げる。そこで勢いを止めずに一気にこの場から離脱する。そしてキンッと音がした直後、この場の全てを吹っ飛ばした。
「敵は無し・・・!」
走る中で振り向くと、ベルゼブブが粉々に吹き飛んでいくのが見えた。終わった。これで暴食、色欲、強欲、憤怒、怠惰、傲
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