暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
善悪下世界の望む往き先は・・・ 〜Peccatum〜
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にすごい。でも。あの2人は・・・きっと何かを隠してる。そう思ってしまうほどに不思議な存在なんだ。
「フェイト! エリオ! キャロ!」
通路の先から、シャルを抱えたルシルが走って来た。
「「ルシルさん! シャルさん!」」
「ルシル。シャルは大丈夫・・・?」
私は2人に駆け寄って、抱えられているシャルに視線を移す。少し苦しそうだけど、聞こえてくるのは寝息だ。
「ああ。結構な無茶をさせてしまったからな。それの代償と言うべきか・・・。それよりエリオ、キャロ、そしてフリードリヒ。ありがとう。シャルを頼めるか・・・?」
「あ、はい!」
キャロが返事をして、ルシルはフリードリヒの背にシャルをうつ伏せで寝かした。
「それじゃあエリオ、キャロ。お願いね」
「「はい!」」
2人は元気よく返事をして、先に地上に降りていった。あとは「えっと・・・ルシルはどうする・・・?」ルシルの脱出する方法だ。背負う? それとも後ろから抱えるようにして飛ぼうか? 頬が熱くなるのを自覚しながら考える。
「ん? あぁ、私はギリギリで飛べるだけの魔力は戻った。だから自力で飛ぶことにするよ」
「へ? あ、そう・・・そうなんだ・・・」
少し残念だったり。火照っていた顔が一気に冷めるのが判った。
「と、言いたいところだが、肩を貸してくれないかフェイト?」
そう言って私の肩にもたれ掛かってきたルシル。よく見れば顔色が悪い。さっきまでのルシルはきっとやせ我慢だったんだ。だから「うん。掴まって」ルシルの右腕を取って、私の肩に回す。私も左腕をルシルの腰に回してしっかり掴む。
「助けに来てくれてありがとう、フェイト」
突入口から空へと飛び出して、自然落下で宙を滑空してると、ルシルがお礼を言ってくれた。
「当たり前だよ。だって私はいつもルシルに助けられてきた。だから私だってルシルを助けるよ。いつだって、どこだって、ずっと・・・」
10年前からずっと私は、私たちはルシル達に助けられてきた。だから私たちも、ルシル達がもし困っていたら助けるんだ。
「ハハ、そうか。フェイトももう立派な一人前だな」
「む、それって今までの私は半人前だってことだよね?」
確かにルシル達からすれば半人前かもしれないけど。でも、それでも認められたんだから、これでよしとしよう。
このあと、聖王のゆりかごはゆっくりと上昇を続けて、ミッド軌道上で待機していた艦隊によって撃沈された。
新暦75年9月19日。後にジェイル・スカリエッティ事件と呼ばれることになる今回の戦いは、こうして終わりを告げた。
3rd Episode:高き破滅より来たる大罪 Fin
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