暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
善悪下世界の望む往き先は・・・ 〜Peccatum〜
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“グングニル”を手に取り、臨戦態勢に入る。注意すべきはさっきの高速移動法。そして他の罪の“力”というものだ。それにどういうものか判らないが、ベルゼブブ本来の“力”にも注意を払う必要がある。シャルを一時的とはいえ無力化できるほどのものだ。最重要として注意する。

「逃げられないみたいですね。仕方ありません。3rd・テスタメントと同様、少し痛めつけてから離脱させてもらいましょう・・・!」

――憤怒の力――

黄緑色のレーザー群がベルゼブブの周囲から放たれる。ならば1つ残らず迎撃してくれる。

輝き燃えろ(コード)汝の威容(ケルビエル)!」

設定する攻撃範囲はこの玉座の間全体。レーザーごと燃え尽きてしまえ、ベルゼブブ。

――暴食の力――

「なに・・・!?」

私が床に展開した円陣を上書きするように現れたのは、幾何学模様で構成された“口”。それが円陣ごと蒼炎を全てを飲み込んだ。これは・・・この術は見覚えがある。

「これは結界・・・くっ!」

――憤怒の力――

そう発した直後、レーザー群が私に向かって無慈悲に襲い掛かって来た。レーザー群を“グングニル”で斬り逸らしつつ回避を行うことで、いくつかを掠る程度で済んだ。

「あぁ、気付いてしまいましたか。そうです。僕の“力”は“結界”です。“口”の縁を境界線として結界を張ることの出来る“力”ということです」

知っている。これを使うヤツを。この“力”の所為で、“彼女”は、私は・・・。さっきまでのルシファーに対する怒りとは別の怒りが満ちる。すでにそれは怒りというレベルではなく、すべてを呪うほどの憎悪に近い。

「っ! さすがは最強の第四の力。人間へと霊格が落ちようと凄まじい・・・!」

浄化せよ(コード)――」

右手の床につき発動させるのは、炎熱系・対城塞攻性術式メタトロン。屋内戦において効果を発揮する術式だ。“グリュートトゥーンガルズの戦い”で、連合の前線砦を陥落させた。床についた右手を中心として八方に拡がっていく浄化の蒼炎。それが玉座の間の床を、壁を、天井を走り、ついた右手のちょうど真上にまで届く。床、壁、天井に引かれた8つの蒼炎が波打ち・・・

汝の聖炎(メタトロン)!」

玉座の間を吹き飛ばすほどの爆発が起きる。未だに爆炎が治まらない中、対炎の魔力障壁を張って、ベルゼブブの居た玉座付近に視線を移す。

「・・・無傷だと!?」

さっきまでと何ら変わらずに佇んでいたベルゼブブの姿を捉えた。蒼炎が届いていないようだが、ならばこれでどうだ。

――殲滅せよ(コード)汝の軍勢(カマエル)――

千の槍群を撃ち出すのだが、「っ!?」カマエルはベルゼブブへと届く前に消滅していっている。まるで見えない
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