暁 〜小説投稿サイト〜
dark of exorcist 〜穢れた聖職者〜
第5話「戦いへの決意」
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全ての悪魔は、ヴァチカンの「シェルター」に閉じ込められていた。
長年「シェルター」に閉じ込められていた悪魔にとって、必要になってくるのは"力"だ。

下位の悪魔は元々"力"がさほど無い。
強力な個体もいるが、それでも上位の悪魔と比べれば大したことはない。
下位の悪魔は少ない"力"を節約しながら戦うため、弱い個体が多い。

しかし、上位の悪魔にとって、"力"が無いのは死活問題だ。
"力"の無い上位の悪魔は、自分の存在すら維持出来ず、身体が即座に崩壊する。

そのため、上位の悪魔は他の生物から魂を吸収し、自分の"力"として蓄える。


魂を吸収したとなれば、標的となる上位の悪魔は相当"力"を取り戻したはずだった。
5人が恐れているのは、標的となる上位の悪魔が"力"を完全に取り戻すことだ。






「早い内に見つけ出して倒さないと………面倒なことになるわね」

「…………………潰す」

「あぁクソッ、上位か……」

3人の表情が一気に沈んだ。先ほどアイリスが作り出した和やかな空気はどこかに吹き飛んでしまった。


「……僕達のやるべきことは、変わらない。ですよね?アイさん」

クリスがアイリスに問いかけた。
アイリスはクリスに笑顔を向けた。

「うん」


「ねぇみんな」


「確かに大変なことがこれから起こるかも、だけど」


「それでも、手を貸してくれる?」




アイリスからの問いかけ。
その答えは、全員がもう決まっていた。


「僕はいつでもアイさんに付いていきます」

「まぁ、アイリスがそう決めたんだ。俺は従うぜ」

「私も。アイリスちゃんの決断だしね」

「…………………異議は無い」













上位の悪魔との遭遇は近い。
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