暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
誰がために君は・・・ 〜Leviathan〜
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かなり危険だけど、このまま位相転移に持ち込んで離脱。ゼロ距離から溜めたままの一撃を放てば・・・いける。

「あぁ、そうはさせません」

「っ!!」

思いっ切り建物の床に叩きつけられて、そのまま床が砕けて貫通。あまりの威力に一番下の階まで叩き落とされた。ここに落ちてくるまでに抜いた床は18層。苦しい。見たら右の小指と薬指が砕け散っていた。それがなんだ、こんなところでわたしは・・・死ねないんだ。

――ここは・・・? わたし・・・? あぁ、そうか、わたしは・・・レヴィヤタン・・・――

こんな時に思い出すのは、許されざる嫉妬(わたし)の始まり。気がつけば、わたしは“大罪ペッカートゥム”を構築する1つの概念・許されざる嫉妬レヴィヤタンとなってた。頭の中には知るはずもない無限の知識と、体の中には持ち得ないはずの“力”。それがなんとなくイヤで、創り出したぬいぐるみという器に全て転写した。だけど、頭の中にある知識だけはどうしようもなかったのを覚えてる。

――新しい嫉妬の誕生よ――

――随分と小せぇガキだな――

――よろしく、レヴィヤタン――

わたしは独りじゃなかった。暴食、色欲、強欲、憤怒、怠惰、傲慢。そしてわたしという嫉妬。7つで1つの大罪・・・それが“ペッカートゥム”。わたしの初めての仕事は、この次元世界と呼ばれる箱庭での戦いになった。ここに来て15年――という時間の概念の中で、わたしは・・・。

「ぁ・・・く・・・はや・・く・・・立たない・・・と・・・」

今見るようなものじゃないのに。それに早く立ち上がって、ベルゼブブの攻撃に備えないと。今攻撃を受けたらお終いだ。瓦礫に手をついて立ち上がる。うん、大丈夫、まだまだ戦える。今の内に体の損傷を治しておいた方がいいかもしれない。

「ポテンティア・サーナト・・・」

――Potentia sanat/力は療す――

瓦礫の陰に隠れて、体中にあるヒビを治す。怠惰のベルフェゴールの“再生”があれば、もっと簡単に、そして早く治るんだけど・・。だけど、わたしの力は“転移”だ。無いものねだりは無意味。それからすぐ、わたしが落ちてきた穴の床の縁をタンタンと蹴る音が連続で響く。ベルゼブブが屋上からここまで降りてきた。

「あぁ、どこに居ますか・・・?」

そう言っているベルゼブブの靴音が近付いて来る。

――確認。ダメージ率39%、身体損傷率16%、転移限界数残り2回。

少しは回復できてる。けど、位相転移が出来るのはあと2回。通常転移だったらほぼ無数だけど、まず通用しないはず。転移完了までの時間も掛かるし、何より出現ポイントが波打つっていう欠点がある。残り2回の位相転移で斃さないと・・・。わたしが先につぶれることになってしまう。

「あぁ、見つ
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