暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
誰がために君は・・・ 〜Leviathan〜
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ルゼブブの行動を制限するバリケードに“レーガートゥス”を、利用する。“力”を全て攻撃に使う。これで絶対にダメージを与えられる。

――Mors certa/死は確実――

ベルゼブブに一直線へ向かう全力の一撃。この世界に来て、ここまで威力を高めた攻撃はこれが初めてだ。

「これは・・・!」

驚いた顔をしたベルゼブブ。でも何をしてももう手遅れ。防御できるようなものじゃないし、回避も今からじゃ遅い。そして砲撃が爆ぜた。視界を覆うすみれ色の閃光。“レーガートゥス”には悪いけど、ベルゼブブを斃すための犠牲になってもらった。わたしはさっきと同じようにして通常転移。安全圏に離れて様子を見る。

「・・・っ!?」

煙が晴れると、そこにが誰も居ない。今ので斃した? ううん、いくらなんでも楽観すぎる。辺りを探ろうとした時、直感が働いた。それに従ってすぐにその建物の屋上から離れる。そのすぐあとに、わたしが立っていた場所に大きな穴が出来た。それは何かが食べたような・・・跡。

(食べた・・・暴食・・・!)

「あぁ、これは驚きました。なかなかに良い勘をしています」

穴から飛び出して来たのは、やっぱり無傷なベルゼブブ。わたしの一撃を、建物の中に逃げることで躱したんだ。そしてわたしの居る場所の足元に移動して、死角になる真下からの襲撃。

「・・・さすが・・暴食・・・・やっぱり・・・強い・・・」

こうなれば手段は選んじゃいられない。限界のギリギリ一歩手前まで頑張ろう。そういうわけで、わたしの体が自壊しないように注意しながら、位相転移の連続を行って、出現ポイントから連続で砲撃を放つ。そしてまた位層転移を連続実行。それを繰り返す。

――Mors certa/死は確実――

「ぐぅ! これは・・・むぐっ・・・!!」

うん、順調にダメージを与えられている。転移しては攻撃を繰り返し放ち続ける。塵も積もれば山となる戦法。三代前の許されざる嫉妬(わたし)の考えたもの。だけどその分、わたしの体を削っていっている。だから今、右手の甲に小さくヒビが入ったのが見えた。これ以上は自壊していく。

「ぁがっ!?・・・フフ、やりますね・・・・レヴィヤタン!」

危険危険危険。ベルゼブブが少しずつわたしの動きについてきてる。早く決めないと、ベルゼブブの消滅より先にわたしが・・・砕け散る。次の転移で最後にして、出現直後にもう一度全力の一撃を放つ。

――位相空間転移、座標設定、再出現後“Mors certa/死は確実”発動――

(位相空間に進入、再出現後に・・・!)

「さぁ、捕まえましたよ」

「ぁうぐっ!」

最悪なことに出現ポイントを割り出された。ベルゼブブの左手がわたしの胸倉を掴んで、わたしを軽々と持ち上げる。
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