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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
誰がために君は・・・ 〜Leviathan〜
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ですか。しかし、扱いきれていないですね。ギリギリですが見えていましたよ?」
それは当然の話。位相転移は元々“界律の守護神テスタメント”に与えられる力だから。それを
許されざる嫉妬
(
わたし
)
が扱いきれるはずがない。でもそれが今のわたしの精一杯の転移だ。だから「・・・・」反論はしない。
「・・・今代の“嫉妬”は随分と・・・いえ、関係ないですね。御馳走だったあの子たちも逃げてしまいましたし、仕方ないですね、あなたを頂きましょうか」
ベルゼブブはわたしを取り込んでお腹を満たす気だ。
「・・・見えていても・・・避けられないなら・・・意味がない・・・」
「あぁ、確かにそうでしょうね。ですが、それは些末なことです。何故なら“
嫉妬
(
キミ
)
”が“
暴食
(
ボク
)
”に勝てるわけがないのですから」
ベルゼブブは自信満々だ。でもだからと言って、わたしを好き勝手させるつもりなんてない。
「・・・“
嫉妬
(
さいじゃく
)
”を・・・甘く見ると・・・死ぬよ?・・・ベルゼブブ・・・!」
「あぁ、いいでしょう。見せてください。その自信がどこから来るのかを」
「・・・速さを制する者こそ・・・戦いを・・・制す・・・!」
――位相空間転移、座標設定、再出現後“Mors certa/死は確実”発動――
位相空間へと入り込み、0,0001秒後に元の空間へと戻る。これがわたしの限界。本物の使い手である“テスタメント”はもっと早く転移が出来る。そして出現ポイントはベルゼブブの背後。わたしはぬいぐるみをベルゼブブの背中に押し当てて・・・
「・・・消えて・・・はやく・・・ベルゼブブ!」
――Mors certa/死は確実――
砲撃――とこの世界で呼ばれる一撃を放つ。ベルゼブブは、ぬいぐるみを背中に押し当てられて初めて気がついたよう。けどもう遅い。ゼロ距離からの一撃だ。いくら最強でも無傷じゃ済まないはず。
「―――むっ!?」
直撃。砲撃に飲み込まれたベルゼブブがまた吹き飛んだ。いくら最強の罪・暴食でも、わたしの攻撃を避けられず、わたしに攻撃を当てられないのなら、それは単なる障害物でしかない。
「ゲホッゲホッ・・・ふぅ。・・・あぁ、今のは効きました。見えてはいても避けられないというのは本当に厄介ですね」
大してダメージは入っていないみたいだ。さすがは最強の罪。
「・・・なら・・・完全に斃れるまで・・・撃ち続けるだけ・・・」
一撃でダメなら二撃で、それでもダメなら三撃四撃と当てていけばいい。不完全でも位相転移があれば、そう苦労しないはず。あとはわたしの体が位相転移に耐えきれずに自壊してしまうまでに終わらせればいい。そうしたらまたルーテシアに会える。わたしの大切なルーテシアに。
「あぁ、なるほど。
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