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久遠の神話
第六十八話 集う女神達その八

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「それをね」
「それを知ってですか」
「ええ、それからよ」
 戦いを終わらせる為にはまずそこからだというのだ。
「彼等を知ってどうすべきか考えていきましょう」
「それでは」
 聡美はアテナとペルセポネーにこのことを話してだった。
 全て聞いてからだ、アテナはデザートとして出されていた林檎を切ったものを食べながら聡美に対して言った。
「大体わかったわ、それではね」
「今からですね」
「早速動くわ」
 そうするというのだ。
「戦いを終わらせる為にね」
「私が聞いたところでは」
 ペルセポネーも聡美に話す、彼女は葡萄を食べて苺を食べている聡美に話す。
「多くの方が富さえあれば」
「それでなのね」
「戦いをしなくてもいい方が多いですね」
 彼女が気付いたのはこのことだった。
「どうやら」
「富ならね」
 アテナも言う。
「貴女のものね」
「はい」
 その通りだとだ、ペルセポネーはアテナの言葉に応えた。
「そのことについては」
「だったらそうした剣士の人には」
「手が打てます」
「人の世はすべからく富ね」
「それが非常に大きいです」
「ではね」
「お金や土地は何とかなります」
 ペルセポネーの力を使えばというのだ。
「私なら」
「では例えばこのお家もよね」
 アテナは微笑んで今彼女達がいる聡美の家についても言った。
「どうにかなるわね」
「はい、土地を広げることが出来ます」
「ではそうしたらどうかしら」
「いえ、それは」
 家の主である聡美が微笑んで言って来た。
「いいです」
「この家でいいの」
「一人でいるのなら充分な広さですから」
 だからだというのだ。
「今はこれで」
「満足なのね」
「はい」
「だったらいいわ。ただね」
「力はですね」
「私達三人の力を合わせてね」
 そしてそのうえでだというのだ。
「セレネー姉様を止めましょう」
「私は富の力ですね」
 ペルセポネーは富、それに春を司る、それに基づいて言う。
「そしてアテナ姉様は」
「私は知恵ね」
 アテナは知恵と戦い、技術の女神だ。彼女も彼女のそうした力を戦いを止める為に使うというのである。
「そしてアルテミスも」
「私もですね」
「貴女は月と狩、そしてお産だったわね」
「そうです」
「純潔もあるけれど」 
 そうしたものが聡美が神として司っているものだ、彼女も女神として幾つかの力を持っているのだ。しかしだった。
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