第五十一話 文化祭開幕その八
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「やっぱりな」
「美味しいのね」
「ああ、美味いよ」
実際に食べながらの言葉だ。
「これならいけるよ」
「そうなのね、それじゃあ」
「もう一つあるからさ」
食べながらの言葉だ、見れば美優の傍にはそーきそばのカップがもう一つある。既にキープしているのだ。
「これも食うからさ」
「そう、じゃあ私はね」
「彩夏ちゃんは何食うんだよ」
「今はカップうどんでね」
そしてだとだ、彩夏はきつねのカップうどんを食べつつ話す。
「次は焼きそばにするわ」
「カップ焼きそばか、それ人気あるな」
「だってお酒に合うから」
それでだとだ、彩夏は焼酎を飲みつつ言う。
「焼きそばがね」
「確かにな、カップでも普通のでもな」
焼きそばならとだ、美優も一杯飲みつつ言う。
「焼きそばってお酒に合うよな」
「特にビールにね」
「そうそう、焼酎にもな」
そちらにも合うのだった。
「日本酒もだけれどな」
「けれど焼酎もね」
今度は景子が言う、景子はカップの味噌ラーメンを食べている。
「いいのよね」
「むしろ身体には日本酒よりもだよな」
「日本酒は糖分が多いからね」
糖尿病になりやすいのだ、日本酒を飲み過ぎると。
それでだ、景子も今は焼酎を飲みつつ話すのだ。
「それを考えたら」
「焼酎の方がいいよな」
「そうなのよね。うちはどうしても神社だからね」
日本酒がメインになるというのだ、このことは神事も関わるので仕方がない。
だが、だ。焼酎もだというのだ。
「美味しいしね」
「景子ちゃん他のお酒も飲むしな」
「そうなの、実はね」
それでだと言ってだ、そのうえで。
五人でさらに飲み食いしていく、里香もその中にいる。
里香は塩焼きそばを食べながらそのうえでソース焼きそばを食べている琴乃に対してこんなことを言ったのだった。
「文化祭がはじまったらね」
「その時よね」
「琴乃ちゃんはどっちがメインになるの?」
「クラスの方か部活の方かよね」
「そう、どっちになるの?」
「どうなるのかしらね」
首を傾げさせてだ、琴乃は里香に答えた。
「まだね」
「わからないのね」
「確かなことはね」
それはまだだった、琴乃の場合は。
「どっちかが忙しかったらかしら」
「つまり二足の草鞋なのね」
「ええ、そうなるわ」
「言い換えればどっちもするのね」
「今の感じだとどっちもかしら」
どちらがメインになるのではなく、というのだ。
「お化け屋敷も音楽喫茶もね」
「どっちもね」
「お化け屋敷で出ることも決まってるし」
それにだった。
「こっちもね」
「そうなのね」
「うん、どっちも頑張るつもりよ」
手を抜くことなく、というのだ。
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