暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
彼女の選ぶ道
[1/12]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
――第三管理世界ヴァイゼン

深い森林の中、唯一開けた場所である平野に、陽光とは違う光があった。かつて、そこは許されざる怠惰たるベルフェゴールが紋様を刻んでいた場所だった。彼女によって刻まれ、そして消えていた紋様が再びその姿を現し、白い輝きを放っている。
その紋様に興味がある動物と、それに警戒する動物が次第に周辺へと集まっていく。そして一際強く輝いた紋様。その閃光が治まると、そこには人影が1つ。動物たちはその紋様から距離を取り、離れた木々の中からその人影を見つめている。

「・・・生まれてすぐに守護神と戦闘とは。・・・あぁこれは主のイジメでしょうか?」

輝きを失った紋様の中心に立っている男から言葉が紡がれる。その男は神父の着る黒のキャソック姿に、背には鎖で縛られている十字架が描かれていた。髪は金色のソフトモヒカン、瞳は灰色。整った顔立ちで、10人中10人の女性が振り向くような美男子だ。

「それにしてもこの空腹感は・・・いけないですね。あぁ、いけない・・・」

男は周囲を見渡し、付近に居る動物たちをその灰色の双眸で確認した。そして胸の辺りで十字を切り、今度はその十字を否定するかように×十字を切る。

「あぁ、我らが主は仰り、罪深き我らへその言葉を与えた・・・。そう、空腹は最良の料理人である、と。・・・では、いただきます」

それは一瞬の暴風。それだけで森が1つ消えた。そして更地となったその場所で佇む男。男の名は許されざる暴食ベルゼブブ。“大罪ペッカートゥム”、最後の罪・“暴食”が今この地に降り立った。

「ふむふむ・・・致命に足るクソ不味さ。ごちそうさまでした。しかし、いくら空腹であろうとも不味いものは不味いのですね。あぁ、1つ経験しました」

腹部を擦りつつ何度も頷くベルゼブブ。彼の浮かべている表情には、まだまだ足りないとハッキリと現れていた。

「あぁ、それでは行きましょうか。守護神と愚か者(ルシファー)の居るミッドチルダとやらへ。あぁ、そこには僕の空腹を満たしてくれる方々がいれば良いのですが・・・」

こうして最強最悪の罪であるベルゼブブは、彼の食事場となるミッドチルダへと向かった。

†††Sideシャルロッテ†††

向こうの戦力はスカリエッティの体を乗っ取ったアスモデウス。そしてこの場で一番厄介と思うレヴィヤタンの2体。もしかするとさらに“レーガートゥス”が現れる可能性あり。それに対してこちらは私とフェイトとシスター、そして戦闘機人3機の計6人。
だけど実際の戦力としては私とフェイトにシスターの3人。戦闘機人は人間には強いというのは判るけど、相手が“ペッカートゥム”ならその強さは無意味だ。まぁ、協力するか否かの返答はまだ聞いてないけど・・・。

「さぁ、どうする? きっちり考えたうえ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ