暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
彼女の選ぶ道
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を起こして立ち上がった。この状況は下手に動くとまずい・・・のは確かかもしれない。私が選択したのは本能。今は事の成り行きを見守る。最悪な結果になったらフェイトだけでも無事に逃がす。

「・・・わたし・・・やめる。・・・わたしは・・・ルーテシアが大好き。・・・だから・・・ルーテシアの生きるこの世界・・・滅ぼさせない!」

耳を疑った。人類を滅ぼす“絶対殲滅対象アポリュオン。その1体である“ペッカートゥム”が世界を守る? しかも、その世界に生きる人のために? 信じられない。だけどレヴィヤタンから感じ取れる想いは本物なのは解る。

『フェイト、ここで待ってて』

『・・・うん』

念話でそう告げる。今フェイトが動くのはまずい気がした。だからこのまま待っててもらう。そして私はゆっくりと歩き出す。

「本気で言っているの? 大罪(わたしたち)の役目を放棄して、人間(ルーテシア)のために裏切ると?」

アスモデウスの殺気が膨れ上がるのが判る。レヴィヤタンの返答によっては殺す気だ。

「・・・許されざる色欲(アスモデウス)許されざる怠惰(ベルフェゴール)・・・・死ね」

レヴィヤタンが完全な決別の言葉を口にした。顔色が変わるアスモデウスとベルフェゴール。

『っ!・・・そう。・・・ならアスモデウス、レヴィヤタンを取り込め。必要のない“ソレの力”は、私が有効に使わせてもらう』

ベルフェゴールのモニターが消える。それと同時にアスモデウスがレヴィヤタンを殺すために、大鎌を振り上げながら突進した。

「おっと、そうはさせないから!」

「「っ!?」」

私はレヴィヤタンを庇うために躍り出た。“キルシュブリューテ”と大鎌がぶつかって火花を激しく散らす。

「はあああああッ!」

ファイトぉぉ・・・いっぱーつ! “キルシュブリューテ”に気合を乗せて思いっきりそのまま振り切る。するとガラスが割れたような音を発しながら、アスモデウスの大鎌が砕け散った。

「どういうつもり!? 許されざる嫉妬(それ)はお前の敵でしょう!?」

アスモデウスは驚愕しながらバックステップ。私から距離を取る。

「・・・なんで・・・?」

対するレヴィヤタンも驚愕。そしてすぐに戸惑いの色を見せる。アスモデウスの激しい疑問と、レヴィヤタンの静かな疑問。

「レヴィヤタンはこの世界を守るって言った。しかもルーテシアという子のために。正直、聞いた時は信じられなかったけど、その子が口にした、大好きって言葉は本物。そしてお前の言うとおり守護神(わたしたち)にとってレヴィヤタンは滅ぼすべき敵。だけどね・・・」

チラッとレヴィヤタンを見る。その目は私に対する警戒で染まっている。当然だけど。

「・・・ごめん、ルシル。行
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