第二十四話 常盤台の寮
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したじろぎながら言葉を詰まらせた。
「まぁいいわ、本当に聞きたいのはこっち。最後に白井さんが強盗に言った言葉があるわよね。自分の信じた正義は決して曲げない……だったっけ? その言葉に偽りはないわね?」
「勿論ですの!」
ここで一度思い出させておけば、後で初春さんと仲違いする話が緩和されるのではないだろうかと思って聞いてみた。そして、俺が思った通りの答えが返ってきたので安心する。まぁ、初春さんとの約束の話は俺が知っているはずのない話だから、そこを出せないというのが少々残念なところではある。
「そう、なら大丈夫ね。今後も初春さんと一緒にジャッジメント頑張ってね」
「当然ですの」
そこまで言ったところで俺は冷た〜いおしるこの缶を開ける。本来のアニメでは白井さんが飲んでいたやつなのだが、残っていたのがこれとハバネロパイナップルというとんでもない名前のジュースだったので、ハバネロパイナップルのほうを白井さんに押し付けたというわけである。
「そう言えば、あの時の光線って凄かったねー」
「あの光線には本当に助けられましたの」
「あの光線って何?」
今度は少し話題をずらしてみると佐天さんが乗っかってきた。
「私が絶体絶命のピンチに陥った時に助けてくださったかたがいらっしゃいましたの」
「外からだと中の様子が分からなかったんですけど、外には別に何かしたような人は居ませんでしたよ?」
白井さんが答えると初春さんが更に付け加える。恐らく事件直後に白井さんから外で何かしていた人が居ないか聞かれていたのだろう。
「でも、あの光線は間違いなく外からでしたの」
「そうねー、確かに外からだったわよね」
「それって何か都市伝説みたいじゃないですかっ!」
白井さんと俺が言うと佐天さんは目を輝かせる。やはり佐天さんは都市伝説が好きみたいだ。とまぁ、そんな話を初春さんや佐天さんそして白井さんとしていると、御坂さんだけが「へー、そうなんだー」とか「す……すごいわねー」とか、微妙に引きつった顔で相槌を打っていた。
郵便局強盗事件の話から都市伝説へと移り変わったところでインターホンが鳴った。『自棄汁粉』の展開は見られなかったというか、俺が自分で潰してしまったわけだが、白井さんが事前に注文していた品の配達まではいくら俺でも回避不可能である。
「はーい」
「宅配便です。208号室の白井黒子様のお部屋でよろしかったでしょうか?」
御坂さんが対応すると、アニメの通りに宅配便である。白井さんの様子から見ても媚薬を頼んでいるということで間違いないのだろう。
「はい、それで品物は?」
「パソコン部品となっておりますが……」
すでにこの辺りから俺は
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