第二十四話 常盤台の寮
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さんも俺が居ることを完全に無視して下着類を披露し、最後に御坂さんの下着を取り出して頬をつねられていた。
「あっ、そうだ、御坂さん。私、アルバムが見たいなー」
「おー、定番だねー」
やっぱりというか当然というか、アニメ通りに初春さんが提案したところで俺はようやく顔を上げた。御坂さんは初春さんのほうを向いているのだが、白井さんの頬はつねったままである。それにしても白井さんは両手で窓を拭くパントマイムでもしているかのような動きをしているのだが、つねっている御坂さんの手首辺りを掴んだほうが良いのではないだろうか。
「うわー、可愛いー」
御坂さんが写真データの入った端末を取り出すと、それを初春さんが操作して後ろから俺と佐天さんで覗き込む。小学校の入学式から始まって、確かアニメでは数枚表示されただけで終わっていたのだが、実際には1万枚を超えるほどの写真が入っており、その中から適当に選んで見ていた。
「でも、ちょっと意外」
「何が?」
佐天さんの呟いた一言に御坂さんが反応する。それに対して佐天さんも言葉を選びながら答えるが、佐天さんが御坂さんに対して持っていた、『最初からエリートのお嬢様』というイメージが写真に全然なかったということである。
「私だって最初はレベル1だったし、全然普通の子だったって」
「……へー……」
やはり佐天さんはレベルというものがコンプレックスなのだろう。御坂さんの言葉にも視線を写真に戻して相槌を打つだけだった。
「それじゃー、次は白井さんのですね」
「ええ、喜んで……と申したいところですが、生憎と私アルバムは持ち合わせておりませんの」
初春さんが白井さんに話しかけると、白井さんはアルバムを持ってない理由を熱弁し始める。その時、やはり俺は視界の隅で佐天さんの行動を捉えていた。
「これじゃん」
「ぎゃーっ!! それは駄目ですのっ!」
佐天さんが白井さんのアルバムを見つけると白井さんが大慌てで取り返そうとしているが、意外にも佐天さんはアルバムを片手で持ちつつ反対の手だけで白井さんをあしらっていた。
「ぅゎぁー……」
なぜかタイトルが『お姉さまのHIMITSU』となった上に最後ハートマークまで付いていて、裏には巨大なマル秘のマークまで入っている白井さんのアルバムの中を見ると、御坂さんの盗撮写真がずらりと……っていうか、ちゃんと並べろよって思うほど乱雑に貼り付けられていた。しかし、確か禁書目録のほうで一方通行と戦う頃の話では、エレクトロマスターの微弱電波で動物達と触れ合えないみたいなことを言っていたと思うのだが、この中には御坂さんが猫に餌を与えているっぽい写真があった。
「黒子っ!!」
白井さんはやっぱり御
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