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とあるの世界で何をするのか
第二十四話  常盤台の寮
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たいって言うから連れてきたんだけどね。あと、神代さんはちゃんと寮監に許可を貰ってるわよ」

「そうでしたの……」

 白井さんの疑問に御坂さんが答えると、アニメ通りに白井さんは自分の妄想の世界に入り込んだようだ。確か、夜の港でコート姿の御坂さんが「私達は二人で一つ、初春さん、佐天さん、これからもよろしくね」みたいなことを言っていたと思う。

「そう言えば神代さん、おしゃれなこの部屋も色々考えられて造られてるんですか?」

 白井さんが妄想にふけっている間、初春さんと佐天さんはさっきまで見てきた寮の感想を言い、御坂さんが謙遜するという展開になるはずだったのだが、なぜか矛先が俺に向いてきた。

「あー、うん。壁紙とかなら材質の問題だからどれだけおしゃれにしたところで耐火性能は変わらないし、使われてる木材もそこそこ丈夫で耐火性にも優れた木を使ってるし、窓にしても廊下と同じで断熱効果が高いものを使ってるし、ドアの上にも明り取りの窓が付いてて採光性も充分だし、多分見た目以上にお金掛けてると思うよ」

「まー、当然そうかー」

「やっぱり常盤台の女子寮です。凄いです」

「今まで住んでてそんなの考えたことなかったわ」

 俺が答えると佐天さんは納得の様子で、初春さんはやっぱり感動した様子だった。御坂さんは知らなかった様子だが、普通そこまで知ってて住んでる人って少ないのではないだろうか。

「ずっきゅーん!」

 こちら側はアニメと微妙に違う展開だったが、白井さんのほうはアニメ通りの展開を迎えたようで、御坂さんの後ろにばたりと倒れた。しかし、妄想の中の声だと思っていたから実際に声を発した時はちょっと驚いた。

 心配する初春さんに白井さんが「大丈夫ですの」と答え、御坂さんに擦り寄りながら「何のおかまいも出来ませんが」なんて言っている部分はほぼアニメ通りだと思う。そして、その時視界の隅に捉えた佐天さんの行動にも見覚えがあった。

「あら、何をしていますの?」

「いやー、友達の家に来たらまずはガサ入れでしょ」

 ここまでアニメ通りっていうのはある意味驚愕なのだが、俺が居るというのに佐天さんは白井さんの下着を取り出し広げて見せたのである。というか、佐天さんも初春さんもこの時点では御坂さんの下着だと思っているはずなのだが……。

「エロスっ!」

「あちゃー」

 多分アニメ通りの佐天さんの一言に俺は額を押さえてうつむいた。俺が男だということをここに居る全員が知っているわけだから、俺がそのまま女性用の下着を見るのはまずいだろうと思ったのだ。

「さ……佐天さんっ!」

 ここで佐天さんに注意する初春さんが俺のことを気付いたのかと思ったのだが、ただ単に下着を出したことへの注意だったようだ。結局、白井
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