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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
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ない術式を選択すればいいだけだよ。我が手に携えしは友が誇りし至高の幻想。・・・っと、そうだ2人とも、私から離れないように」
そう言ったルシル君は私たちに近付いて指を鳴らした。直後、ギンッていう鈍い音が聞こえた。
「シャルが居ないなら使ってもいいよな。墜ちろ」
――
圧戒
(
ルイン・トリガー
)
――
そしてそれは起こった。私たちに迫っていた十数機のガジェットが一斉に墜落。ガジェットは軋みを上げながら火花を散らして、最後は潰れて次々と爆散していった。
「何したんだよ?」
私とヴィータちゃんの間に立つルシル君を見る。それは私も同じことを考えてた。でもなんとなく解ってる。
「私を中心とした半径30m範囲に6倍の重力をかけた。ガジェットはそれに耐えられず地面とキス、バッドエンドというわけだ」
やっぱりそうだ。ガジェットは重力によって墜落していた。
「お前らって本当に何者なんだよ? 魔術師って重力なんてものも操れんのかよ?」
通路を歩き出したルシル君について行きながら、ヴィータちゃんがそう訊く。私もそれに続いてルシル君の後を追う。ガジェットみたいにペチャンコになりたくないから。
「今は私だけだ」
次々と現れるガジェットは、6倍の重力圏に自ら進入して墜落、自滅していく。これで魔力消費の少ない術式? 対人で使われたら、誰もルシル君に勝つことが出来ないかも。空戦でなら強制的に撃墜されて、陸戦でも地面に押し潰されて。身動きが完全に封じられることになる。
「今は、ってことは前は居たのかよ?」
小柄なヴィータちゃんは少し早歩きでルシル君の隣を歩く。
「妹がそうだった。もういないけどな」
ルシル君の血の繋がった本当の家族はもう誰1人としていない。それはヴィータちゃんも知っていることだ。だからヴィータちゃんは気まずい顔をして「すまねぇ」って謝った。ルシル君は笑みを浮かべて「気にするな」と言って、ヴィータちゃんの頭を撫でた。それからガジェットの潰れていく様を何度も見ながら通路を進む。そして・・・
『突入隊、機動六課スターズ分隊へ』
「はい!」
『駆動炉と玉座の間への詳細ルートが判明しました。送りますっ』
ようやくこの聖王のゆりかごのマップが判明した。私たちが居るのはちょうど中央辺り。そして駆動炉と玉座の間の位置は「真逆方向かよ・・・?」ゆりかごの最前方と最後方に位置していた。これだけ大きな艦だと、片方ずつ攻略するには時間が掛かり過ぎる。だからルシル君が「応援のメンバーはまだ揃わないか?」ってオペレーターに訊くと、揃うまであと40分も掛かるって返ってきた。それだと遅すぎる。もう突入隊を当てにすることは出来ない。こうなれば残る手は1つだけになる。
「・・・仕方ねぇな。スタ
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