暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
聖地より蘇る翼
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・・・・さぁ目を開けて」

なのはが言うと、それぞれが目を開けて一息。思い出すだけでそこまで疲れるって。そんなに辛かったか? いや辛かったよな、うん。

「まぁあたしやなのは隊長が言うのもなんだが、あたしらの訓練キツかったよな」

「うん。それでも、よく付いて来てくれたね」
 
「ああ。テメェら強くなったぜ。このあたしとなのは、それにセインテストやテスタロッサのシゴキに耐えてみせて、ここまで来たんだからな。だ・け・ど、誰よりも強くなったとは言わねぇからな。そこんところ肝に銘じておけな」

「シゴキて・・・あはは。でもヴィータ副隊長が言ってることも一理あるよ。どんな相手でも、どんな状況でも、ちゃんと立ち向かって乗り越えられるように教えてきたつもり。ね? ルシル君」

まさか話を振られると思ってもみなかったため、「は?」と返してしまう。ヴィータが「お前も教導に携わった者として、何か言えよ黙ってねぇでさ」と嘆息。なのはも「そうだよ。ルシル君だってみんなの師匠なんだから」と勧めてくる。

「そうだな・・・。なら私からも少し話をさせてもらおうか。守りたいものを守れる、救いたいものを救える、如何なる絶望的な状況でも諦めずに立ち向かえる。そんな希望の力を、君たちは持つことが出来たはずだ。これまで必死になって頑張り、だが焦ってミスを犯したこともあった。それもまた1つの経験として。どれだけ辛く苦しくても、諦めずに努力し積み重ねてきたその経験は、決して君たちを裏切らず、どんな苦境でも力を与えてくれるはずだ」

スバルとティアナがフッと私から目を逸らした。が、すぐに視線を戻して私を見た。そうだ。逃げなくていいんだ。失敗は恥ずかしいかもしれないが、大切な経験だ。

「私からは以上だな」

そう締めくくると、ヴィータが「まぁそう言うこった」と頷いた。

「どんな困難な状況でもきちんとクリアしてこその“ストライカー”だからね、みんな」

ストライカー。“エース”と同じ、魔導師における尊称の1つだ。その人がいれば困難な状況を打破できる、と言われるほどの信頼を得た者につけられる。なのは達は、この子たちをストライカーに育てることを前提として教えていた。

「「「「はい!!」」」」

「・・・それじゃあ、機動六課フォワード隊、出動だよっ!」

「おらキッチリ仕事してこいよっ」

「帰ったら祝杯だ」

「「「「はい!」」」」

敬礼をして走り去っていく3人。残りの1人、スバルはに佇んだまま俯いていた。なのはと話があるのだろう。なら私たちは先に行くとしようか。ヴィータもその場に同じことを考えたようで、2人に気を遣ってか「先行ってるぞ」歩き出し、私もそれについて行く。

「墜とされんなよ、セインテスト」

降下ハッチへと
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