暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
聖地より蘇る翼
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「え? あ、うん・・・変なこと訊いてごめんね」

それはフェイトが謝ることじゃない。だから「こっちこそごめん」私も謝る。私は“ペッカートゥム”と邂逅したことで、みんなとの別れが近いことが判った。別れだけは必ずする。けど、正体云々は、話すときが来る・・・のだろうか・・・。

「・・・えっと・・・エリオ、キャロ。フェイトは私がちゃんと守るから安心して。だから2人も気をつけて行っておいで」

この沈黙をどうにかするためにエリオとキャロへと話題を変える。

「「はい! フェイトさんをお願いします!」」

エリオとキャロの笑顔を見てちょびっと罪悪感。ごめんねぇ、2人ともぉ。悪いお姉さんで(泣)

「シャルに先に言われちゃったけど、私はシャルやシスターシャッハ、アコース査察官も一緒だから大丈夫。だからエリオとキャロも無茶はしないようにね」

そう言ってフェイトはエリオとキャロを抱きしめる。なのはもそうだけど、フェイトもきっと良い母親になれるよ。

†††Sideシャルロッテ⇒ルシリオン†††

「セインテスト」

みんなに続き会議室を後にしようとしたところで、シグナムに呼び止められた。

「どうかしたか?」

「ゼスト・グランガイツに何か伝えることはあるか?」

そうか。シグナムは地上でゼストさんと・・・。ゼストさんに伝えること、か。かつて世話になっておきながら浮かばない。それ以前に私なんかを覚えているだろうか。8年前、そのうえ短期間での研修だった。

「・・・もし私のことを覚えているようだったら、そうだな・・・。バカな真似だけはしないでください、と」

「判った。必ず伝えよう」

シグナムは短く答え、リインと一緒に出て行った。それからそれぞれ準備を整え、作戦開始まであと僅かになった頃、なのはとヴィータ、私は、フォワードの子たちを整列させていた。

「今回の任務は、今までみんなが経験してきた中で一番ハードになると思う」

「ああ。しかもなのはもあたしもセインテストも、お前らがピンチになっても助けに行けねぇからな」

「「「「・・・・」」」」

フォワードの子たちも上等と言ったところか。この数ヵ月間で随分と頼もしくなったな。

「でもね・・・目を瞑って、これまで積んできた訓練のことを思い出してみて」

なのはにそう言われた4人が目を瞑っていく。なのはの口から告げられるのは、今までフォワードが積んできた訓練内容。延々と基礎スキルを反復し、各々の得意技を磨き鍛え、ヴィータの物理攻撃・私となのはの魔力攻撃による防御練習、翌日ヒィヒィ言うほどの筋肉痛になっても繰り返した陣形練習。
後半になるにつれて4人の表情が苦悶に歪んでいく。あの苦しい特訓の日々を思い出しているんだろう。


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