暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
涙 〜Lacrimae〜
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て可愛かったなぁ、本当に。記憶と現実が混ざる中、私はすぐに眠りに落ちてしまった。

†††Sideルシリオン⇒フェイト†††

シャーリー達みんなのお見舞いを終えてシャルの病室へと向かった。シャルの受けた怪我は魔法が効かないことが判って、すぐにルシルが呼ばれた。ルシルだって決して軽い怪我じゃないのに、それでもシャルの治療を始めた。

――私は大丈夫だ。みんなに比べたら軽傷だよ――

そんなことを言うけど、ルシルはたぶん、ううん、絶対無理してるに決まってる。ルシルは昔からそうだから。そこだけはなのはに似て困る。

(少しは心配する方の身にもなってほしいかも)

この聖王医療院の奥、重体患者の病室が集中する区画のさらに奥に来た。そこにあるシャルの病室の扉には面会謝絶と書かれた札が掛けられている。そして中から微かに魔力が漏れてきている。この感じは間違いなくルシルの魔力だ。何故かそれだけは判ってしまう。けどそれが何か嬉しい。
病室の前に立った時、扉の向こうからルシルが抱きついてきた(違います)というハプニングがあったりして、今は私の膝枕でぐっすりと眠っている。ほとんど力ずくでの膝枕だったけど、それでもルシルは大人しく眠ってくれた。でも、ルシルが眠りにつく直前に一言呟くようにして“シェフィ”って漏らしたのはちょっと気になる。

「シェフィ・・・。初めて私と出会った時も私を見てそう言って驚いてたよね・・・? ねぇ、ルシル。シェフィって誰? ルシルの心を占めている人って・・・どんな人・・・?」

ここまで疲れ果てていて眠りにつく直前ということはほとんど無意識に近いものだと思う。

(それほどまでに大切な人の名前なのかな・・・?)

聞きたいようで聞きたくない。知りたいようで知りたくない。聞いたら、知ってしまったら、何かが壊れてしまうような気がするから。

「フェイトさん・・・。あ、ルシルさん・・・眠って・・・いるんですか・・・?」

エリオとキャロが廊下の陰から歩いてきた。

「うん。海上での戦いから、たった今まで寝ずにずっとシャルの治療をしてたから。疲れの所為もあって横になるとすぐに眠っちゃった」

私は腿の上にあるルシルの髪を撫でる。昔はルシルがよくこうしてくれたけど、私がルシルにするのは今日が初めてだ。

「ルシルさん。・・・シャルさん、大丈夫ですよね? きっと目を覚まして、また笑ってくれますよね?」

キャロが涙声で聞いてきた。エリオはそっとキャロの手を取って「大丈夫」って慰めてる。

「エリオの言うとおりだよ、キャロ。シャルは絶対に大丈夫。だって私やなのは、はやての親友だよ? すぐに元気になってくれる」

「・・・はい」

それからルシルが起きるまでの間、私たち4人はベンチに寄り添うよ
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