第二十三話
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いなる神々よ』
リョウメンスクナだけを閉じ込める結界が張られる。
『そなた達に仇なすものに』
これから起こる魔法が周囲を破壊しない為の結界が張られる。
『その住まう高き天より』
空に輝く星の光が強くなり
『我が身を通し仇なすものに裁きを』
ゴッソリと魔力が減る感覚の後、天より光が降り注いだ。
光に飲まれたリョウメンスクナは苦しみながら徐々に崩壊して行く。
後、数秒もすれば完全に消滅するだろう。
「あっ!」
リョウメンスクナの正体を思い出し、すぐに魔法を中断する。
「どうしたんだレイト。まだ生きてるぞ」
「あぶねえ、また神殺しなんかするとこだった」
「神殺し?あれは鬼神ですよ」
「なんで関西呪術協会がリョウメンスクナのことを知らねえんだよ。あれは京都では鬼神かも知れねえけど飛騨じゃあ神として祀られてんだぞ」
「そんな話初めて聞きますなあ」
「簡単に説明するとリョウメンスクナは飛騨に住んでいた大男で朝廷の圧政に苦しんでいる村の人々を救う為に朝廷を滅ぼそうと京に攻め込んだ英雄なんだよ」
「ならなぜそれが京都に封印されてるんですか」
「たぶん驚異的な力をいつでも使える様に封印してたんだろうな。あれは京に居る限りは鬼神だが飛騨に帰せば守神になると思う。ならなくても暴れる様な事は絶対にないからとっとと送り返せ」
「わかった。すぐに指示を出してくる」
詠春が慌てて部下に指示を出しに行く。
「それにしてもまたあのバカどもが暴れたのか」
「そうだろうな」
「バカどもって?」
「強硬派と呼ばれている関西呪術協会の派閥でな、西洋魔術師が嫌いだから力づくで追い出そうぜ。とか言っているバカどもだ。前回の襲撃は詠春の結婚式の時に西洋魔術師に加担していた詠春と木乃葉の結婚が気に喰わなくて襲ってきやがった。今回の襲撃は、どうせ大戦の英雄が揃ってるからこれを全員殺せば西洋魔術師の力をそげるとか考えたんだろう」
「バカな考えじゃのう」
「まったくだ、どこの組織でもジジイどもは過去にとらわれすぎている。元老院と変わらんぞ。いや元老院よりはましか。自分たちでなんとかしようと考えてるだけ」
「「「まあ、どうでも良いな」」」
「そうだな、よし飲み直すぞ」
こうしてこの日は朝までどんちゃん騒ぎを起こしていた。
余談だが次の日まともに動けたのはオレと木乃葉、ジャックの三人だけだった。
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