第二十二話
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獣を少しでも減らしておく必要があるんだが、
「きりがねえな。一体どれだけいるんだよ」
手早くカートリッジを装填し直し叩き斬っていく。
すでに200近くのカートリッジを消耗してしまっている。しかも途中から逃げる様にしてここまで来る様にしてだ。
......レイトが大量のカートリッジをくれるはずだ。たぶんここにいる魔獣を全部殺す事になった時に必要になるだけくれたんだと思う。
また一匹斬り殺し終わり、火のカートリッジを装填する。
「おらおら、掛かって来い」
粗方殲滅するのに30分近く掛かった。もうすぐ落ちてくるだろう。
そこからが第2ラウンドだ。
逃げる為に通常のカートリッジばかりを装填する。
この時点で残っている数は1800。
30分で1000発も使うはめに。
本当に残虐な処刑法だな。まず生き残れないわ。
もう10年ほど鍛えてもらったら余裕なんだろうけど。
修行中にどんな魔獣がいるのかを聞いたら
「昔研究の為に映像を撮りにいった事があるからそれでも見るか」
というので見たがカメラとビデオを両手に持ったまんま攻撃を一切しないで道具も使わず普通に魔獣を全部撮影していた。普通に反対側まで撮影して行き止まりだったからって往復までしていた。
正直あのときは楽かなと思っていたが、
「記録なんだから本来よりは遅いに決まってんだろ」
とか言ってたっけ。
「魔獣蠢くケルベラス渓谷。魔法を一切使えぬその谷底は魔法使いにとってまさに死の谷。」
「古き残虐な処刑法ですが、この残酷さを持ってようやく……魔法世界全土の民も溜飲を下げる事と相成りましょう。」
「では、これより処刑を開始する」
微かにだがそんな声が頭上から聞こえてきた。
とうとう処刑ってか。
上を見上げるとちょうどアリカが落ちてきたので飛び上がってキャッチする。
「助けにきたぜ」
「ナ......ギ............? え......あれっ? 何故、お主が地獄に......?」
ものすごく混乱してるな。初めて見たぜこんな顔。
12年ぶりに見たけど、確信した。
やっぱりオレはアリカの事が好きなんだ。
「別に地獄に来た訳じゃねえんだが、地獄から引っ張り上げてやるよ」
新たな餌につられて魔獣どもがまた集まってきた。
アリカを抱えたまま剣を構え走り出す。
目指すはここから10分程戻った部分にあるここで一番でかい魔獣の死体がある場所。
死体に駆け上がって飛び、カートリッジを使えば十分に魔法が使える場所まで飛べる。
「なぜ......なぜ助けになど来た」
アリカを抱えている為、カートリッジ
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