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宇宙を駆ける一角獣 無限航路二次小説
第二章 五話 アークネージ星
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囲気】という表現がふさわしい次元である。

さて、一般クルーがミネラルウォーターを持って去ると、代わりに今度はふたり連れのクルーがやってくる。この二人は一般クルーの中でも結構上位に位置しており、ゲイケットの部下で彼のサポートをメインとして行っている。が、メインクルーに格上げするには実力はともかく経験が足りないと判断されている。
そんな二人はしばし店内をみて回る。
立ち寄った惑星ごとに品揃えは変わるので、ある意味での娯楽施設となっているのだ。
残念なことにシャンプールは海賊に制圧されていたので特産品なんてなかったが、以前寄港したカシュケントでは銀河中から集められた様々な工芸品や果物、その他諸々を並べられてかなりの賑わいを見せていたのである。
そんなふたり連れは、先ほどのクルーと同じようにミネラルウォーターをとると思いきや、その隣においてあった酒の瓶を掴んでとっとと引き上げてしまった。この代金は後日彼らの給料からさっ引かれるであろう。



ユニコーン ブリッジ

白野がジャーキーを齧り、ギリアスが研究をし、ゲイケットとバウトが酒宴を行い、バークがジェガンを眺め、抜け目ない研究者のゴルドーがデータ解析をするなどしてユニコーンの内部では三日がすでに経過しようとしていた。
ブリッジのメイン・モニターにはネージリンスの首都星であるアークネージ星が青々とした光をはなって静かに佇んでいる。
惑星は佇んでいればそれでいいが、その惑星に上陸する側としてはいささか煩雑な手続きを複数行わなければならない。
まずはアークネージの宇宙港に連絡して入港許可を貰い、宇宙港内部のどこに船を停泊させるかの指示を受ける。
その後にシャンプールでぶんどった鹵獲資源を商人に売却する。これもまた、商人に連絡をつけなければならないしその後は少しでも買い叩こうとする商魂たくましい相手に舌戦を繰り広げなければならない。
以前はこれらの仕事をすべて白野とゲイケットでやっていたのだが、バウトの加入によって少なくとも苦労しててにいれた資源やジャンクパーツを買い叩かれずにすむようになった。
要するに、宇宙にいようが地上にいようが【金】からは逃れることができないのである。

「ゲイケット、三十分後に資源商人がこっちに来る。応接室に通しておいてくれ。」

「了解だ。それと、あのゴルドーって研究者だが。」

「あいつがどうした?」

「礼を言いにきた。」

「通してくれ。」

白野が言うと、ブリッジのドアがスライドしてあいた。
すぐに白衣をきたゴルドーが入ってくる。

「白野艦長、この度は大変お世話になりました......この恩は、いずれなんらかの形で......」

「期待せずに待っておこう。ま、道中気をつけてな。」

「ありがとうござい
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