第二章 五話 アークネージ星
[5/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
。
常に力と戦いを求め、貪欲に戦地に赴いてこそ0Gドッグの力量は試され、淘汰され、遥かな高みへと洗練されて行く。
現在のところ、ギリアスの最大の目的は白野特有の限界機動やアステロイドを回避しながら速度を落とさずに前進する操艦技術の習得にある。
だが、無論アステロイドベルトでデス・ランニングを強行して命がけでそれを自然と習得した白野と違いギリアスの置かれている状況はそうしたものとは違うのだから、完全に同じものとはならず彼のオリジナルな特色がつくはずである。
戦闘中の操艦は艦長によってある程度のパターン化がされて行く。
白野は敵弾を回避しつつ敵の艦砲の射程内ギリギリの周辺を往き来してヒットアンドアウェイを繰り返す基本に忠実な戦闘機動を行う。基本に忠実なだけに、隙がなく付け入りにくい。一対一を制するにこれほど有効な機動は無い。
一方ギリアスは敵の反撃を恐れず、一直線に突撃して全弾を叩き込む機動を取ることがおおい。懐に潜り込めば、大抵の敵はひとたまりもなく撃破される程の圧倒的な破壊力を有する攻撃型の機動と言える。そのまま白兵戦に持ち込む事もある。いわゆる二段構えの戦い方である。
まあなんにせよ、慣れていくにつれどんな戦法でも洗練されてくるのだから、ギリアスは他人の技術を取り入れながら自分にあった戦いやすい戦闘機動を身につけて行けばいいのである。
*
ユニコーン シップショップ
さて、メインクルーたちの現状は以上の通りだが、一般クルーについては少し様子が違う。
ユニコーンは全長2000mクラスの超弩級の大型艦である。小さな都市が一つ宇宙を飛んでいるようなものだ。
無論ここまでの大きさになると、運用のために必要な人員は千人を越す。
船室や福利厚生は重要であり、このシップショップもそのうちの一つであった。
シップショップはコンビニの形態をとっている。人類が地上で生きていた頃と、その形式はなんら変わらない。変わったことといえば、購入者は財布ではなくクレジッタカードを使って支払いを行うことである。
紙幣や硬貨の金銭はとうの昔に時代遅れとなっている。
ちょうどこの日、シフトが休みになったクルーの一人が飲料水を購入するためにコンビニにやってきた。
食事の方は食堂で作りたてでとびきりのやつが食べられるからコンビニの物を買うクルーは少数派である。なのでコンビニには最低限サンドイッチが置かれている程度で弁当などは影も形もない。
一般クルーはコンビニの商品棚の中にあったミネラルウォーターの瓶をとるとレジに向かう。
レジは無人である。
商品をスキャンさせてクレジッタカードをかざせばそれで済む。
別にクレジッタカードを使わなくてそのまま持って行っても給料からキッチリ引かれるだけなので大した差はない。
その辺りは【気分】や【雰
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ