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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos10犯罪者たちの秘密な宴〜The Desperado Party〜
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†††Sideルシリオン†††

「さて。それじゃあ今回の仕事を発表する。心して聴いてくれ」

リビングに勢ぞろいしてソファに座っている家族みんなを見る。俺の脇には空間モニター。そこに表示されているのはこれから向かう世界の名、そして標的たちの名。

「って! おいおい、今回の標的の人数が半端じゃねぇ!」

「えっと、えっと・・・軽く100人は超えてますよ!」

「いっぺんに相手するつもりなんか、ルシル君!?」

ヴィータ、シャマル、はやてが非難の目を向けて来た。シグナムとザフィーラは無言。だが目でこう言っている。俺にすべて任せる、と。俺は頷いて応じ、「まずは話を聴いてくれ」と始める。これから俺たちが向かう世界は第33無人世界。標的人数は総勢200人。人数を見れば尻込みしてもおかしくはないだろう。

「名うての魔導犯罪者や悪名欲しがるフリーランスの魔導師どもが、裏社会のVIPの招集の下にこの無人世界に集められ、空戦レースを開く。無法者たちによる戦闘行為ありの競宴、デスペラードパーティ。開催期間は3日。俺たちはそれにチームとして参加する」

「戦闘ありのレース、ね。これって全員からリンカーコアを奪えないんじゃないのか?」

「何故そう思う?」

「チームレースって組分けとかあんだろ? 当たる連中、当たらない連中も居んだろうが。そもそもあたしらパラディース・ヴェヒターの参加が許されてること自体がおかしい」

「私たちって一般の人たちには英雄視されてるけど、犯罪者たちにはとても恨まれてるもの」

ヴィータとシャマルがそんなことを言ってきたが、少し考えてみてほしい。

「いやだから俺たちも招待されたんじゃないか。今回のレースで俺たちの正体を暴き、なおかつ数にものを言わせてボコボコにしようって」

「「あ」」

ま、このレースに参加するために裏社会の魔導師を含めた魔導犯罪者にも手を出してきたんだ。招待状が来なければ乗り込む羽目になっていたが。よかったよ、正式な参加者として呼ばれて。ヴィータとシャマルからは軽い非難の目を向けられ、はやてにも「危ないこと禁止!」猛反対を受けてしまった。だが「もう少しなんだ、はやて」俺ははやての膝上に乗っている“夜天の書”を指さす。

「現在のページ数は381。管制人格が実体化できる400ページまであと少しだ。今回の一件を完遂すれば確実に越す」

「それはそうやけど。今までのようにコツコツやるのはアカンの?」

はやては“夜天の書”の表紙を撫でながら本当に心配そうな面持ちで、弱弱しい声で訊いてきた。

「ここで一気に稼いでおいた方が良いと思うんだ。稼げるときに稼ぐ。俺たちパラディース・ヴェヒターの名は表と裏の社会に知れ渡ってるから。いつかは俺たちを恐れて犯罪が減る、か
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