暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
預言者の著書 〜Prophetin Schriften〜
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ルシリオンって長い名前よりかはルシルの方がはるかに憶えやすいだろう。この愛称をつけてくれたゼフィ姉様には本当に感謝している。

「そう、ルシル。君のお名前はなんていうのかな?」

「・・・ヴィヴィオ・・・」

最初の難関だった自己紹介も終わった。それじゃ本題の方へと持っていこうか。

「ヴィヴィオ、か。いいお名前だね。それでね、ヴィヴィオ。ヴィヴィオは、なのは・・・さんと一緒に居たいんだよな?」

なのはさんかなのはお姉ちゃんのどちらかで少し迷って、結局さん付けを選択。何か変な感じだ。さん付けなんて・・・。なのはもそうなのかテレを含んだ微苦笑を浮かべながら私を見た。だって仕方ないだろ? さすがになのはお姉ちゃんと口に出すのは正直恥ずかしい。

「・・・うん」

「うん、そっか。でも、なのはさん、少しの間だけお仕事に行かないといけないみたいなんだ。でもちょっとで戻ってくるから、それまでお兄ちゃんと・・・」

そこで一度言葉を切って、側に落ちているぬいぐるみを見、そしてなのはを見る。

『なのは、このぬいぐるみはヴィヴィオのものか?』

『え、うん。医療院で買ってあげたんだ』

念話でなのはに確認。ならこのぬいぐるみにも働いてもらおう。指を鳴らして、操作系の魔術を発動させる。操作系を苦手とする私でも、このぬいぐるみくらいならそう苦労せず操作できるだろう。

「この子と一緒に遊ぼう」

「?・・・・ふぇっ!?」

突然起き上がったうさぎのぬいぐるみに少し驚いて、ヴィヴィオはトコトコ歩くぬいぐるみを注視している。さて、ヴィヴィオの返事は如何に。ヴィヴィオはぬいぐるみとなのはを見て「・・・やだ」そう一言。う〜ん、駄目だったか。と、そう簡単に落とされないぞ、私は。

「それは困ったな。あ、そうだ。肩車はどうかな? すごく面白いぞ?」

よくエリオにしたことがある。当時、休暇は専ら“界律”との契約執行に使っていたが、フェイトとの約束だけは出来るだけ守った。契約はシャルひとりに任せて、私はフェイトとエリオ、別の日には私とフェイトとキャロで、といった感じで遊びに出掛けていた。だがそれも始めの間だけだったが・・・。だからその穴埋めとして、シャルの代わりに私が多くの命を奪い去ってきた。シャルの心が歪まないように、かつての私みたいに壊れたりしないように・・・。

「かた・・・ぐるま・・・?」

ヴィヴィオの声で現実に引き戻される。両手に染み付いた血の幻視を振り払って、まっすぐにヴィヴィオを見詰める。

「そうだよ、肩車。それにヴィヴィオだってなのはさんを困らせたくないよな? この子だってヴィヴィオと一緒に遊びたいって言っているぞ?」

うさぎのぬいぐるみがヴィヴィオの足元までトコトコ歩き、ヴィヴ
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