暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
動き出す使者 〜後編〜
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「ええ・・・」
ギン姉と2人して微苦笑しながら頷き合う。うろ覚えだけど、あたしとギン姉がずっと幼い頃、お母さんが連れてきた男の子。それが小さい頃のルシルさんだった。あたし達にとってお兄ちゃんのようなルシルさんのことが、あたしとギン姉は好きだった。そのルシルさんがそう言うなら、それが本当のことなんだと・・・信じる。
「ケースの反応はここからですっ」
キャロからの知らせを聴いて、あたし達は辿り着いた広い空間をぐるっと見回す。そこはさっきルシルさんと別れた場所と同じような開けた広い空間。あたし達は手分けして“レリック”のケースを探し始めた。そして探し始めて数分、キャロが「ありましたっ、ケースですっ」って声を上げた。見つけてくれたみたい。合流するためにキャロの居るところへと向かおうとしたら・・・
「待って、何か変な音がする」
近くに居たティアがそう言って辺りを見渡した。あたしにも聞こえる。何かを蹴るような音が連続で鳴り続けてる。途切れたと思った瞬間、次はキャロの悲鳴と爆発音が聞こえた。キャロが何かに攻撃されたんだって判って、急いでキャロのところに向かう。
駆けつけて視認した時には、キャロがケースを抱えた紫色の髪の女の子の攻撃を受けて吹き飛ばされて、それに巻き込まれたエリオと一緒に柱に叩きつけられた場面だった。
「こんのぉぉおおおおおおおっ!!」
エリオとキャロに追撃をかけようとした人型のナニかのような奴に蹴りを放つ。あたしの蹴りを余裕で躱したソレと目が合う。ソレはあたしの蹴りを躱した直後に、「せぇぇぇい!」ギン姉の一撃を受けて殴り飛ばされた。あたしはケースの回収を優先して、ケースを持ってここから去ろうとする女の子を追う。
「待って、そこの子っ! それはとても危険なもので――って、ちょっとちょっと無視しないで! お姉ちゃん達にそのケースを渡してっ。おーい、聞いてる!? 持ってっちゃダメだってば!」
最初は立ち止まって振り返ってくれたけど、何も言わないでまた歩き出そうとした。すぐに追い掛けようとしたところで突然ティアが現れて、「乱暴でごめんね。けど危ないものだから、渡してもらえる?」ってその女の子にダガーモードの“クロスミラージュ”を向けた。ティアは女の子をきっちり捕まえていてくれてる。ナイスだよ、ティア。
――スターレンゲホイル――
これで解決と思ったら目の前に何かが着弾して、強烈な音と閃光が発生させた。目を開けてられないほどの閃光と、耳を塞がないと鼓膜が破れそうな爆音があたし達を襲った。攻撃じゃないのは判る。判るけど・・・あまりの爆音に耳がすごく痛い。必死に両耳を手で押さえるけど、ほとんど気休め程度でしかない。
「あいたた・・・」
やっと爆音と閃光が消えたからゆっくりと目を開けてみると
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