暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
とある休日。その時隊長陣は
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パチンと指を鳴らした。

――変化せしめし乱音(ディゾルディネ・カンビャメント)――

私を覆うように“ポンッ”と音を発しながら煙幕が生み出される。しまった、これは強制的に対象を着替えさせる術式・・・これまで覚えてしまったのか。

「「「・・・・」」」

煙幕が晴れて視界がクリアになると、フェイト達が私を見て何やら微妙な顔をしていた。原因は判る。もう私の着替えは済んでいるということだろう・・・。

「なぁ、シャ・・・変声魔術まで使ったのか君はっ!?」

私の声が女性のものに変わっていた。ここまでするかこの馬鹿女は・・・。

「ねぇ、シャルちゃん。さすがに可哀想だよ、ルシル君が。綺麗だけど・・・」

「そうだよ、どうしてこんなことをするの? 綺麗だけど・・・」

もう好きに言ってくれ(涙)。

「あぁそれ? 実はね・・・」

シャルが2人の耳元でこっそりと話をしている。すると2人はさらに微妙な表情へと変わる。

「シャルちゃん・・・」

なのははもう、どう反応していいのか判らないようだ。ごめんな、馬鹿な義姉で。一方、フェイトは私を見ては「あぅ」視線を逸らす、というのを繰り返す。私の女装の原因が、自分のドレス姿の感想云々ということを知っての反応だろう。

「シャル・・・悪用しないって言ったのに・・・もう」

「悪用じゃないし。でも気になってたでしょ、ルシルの反応が?」

「えっと・・・」

シャルの悪魔の囁きに耳を傾けているフェイト。

「でもさっきルシル君、フェイトちゃんのドレス姿は綺麗やったって言っとったで?」

「おいっ!?」

まさかここではやてが会話に参加してくるとは・・・。しかも私の感想を口にするってどういうことだ。

「そ、そうなの・・・ルシル・・・?」

「うっ」

フェイトが遠慮がちにそう訊いてきた。が、その目は爛々と輝いているけどな。するとシャルが「ナイス、はやて」と口にしながら再度指を鳴らした。一瞬の煙幕が生まれ服装が戻り、そして変声魔術も解除されたのが判る。

「ああもう・・・フェイトのドレス姿・・・綺麗だった・・・」

「あぅ・・・その・・・ありがとう、ルシル・・・。嬉しい」

シャルの奴、私にこれを言わせるためにわざわざこんな回りくどいことをしたのか? 何を考えているんだ本当に・・・。呆れてものも言えんわ。

「いや〜、いいもの見せてもらったぁ。んじゃ私はこれで――」

「待て」

「え?」

私にこんな真似をさせたことに対する仕返しをまだ終えていない。君にも少し辱めを味わってもらおう。さぁ恥ずかしさに踊るがいい、馬鹿姉。

「我が手に携えしは確かなる幻想!」

――|変化せしめし乱音《ディゾルディネ・カン
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