暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
ホテル・アグスタ
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、ティアナについていてあげて。今のティアナは1人だと危ないから、ね。 それにスバルならティアナを何とか出来るでしょ?と、我らが副隊長ヴィータちゃんは仰いました」

「言ってねぇだろっ! あと、ちゃん付けすんなっ!」

「でもそう言いたかったんでしょ?」

「んなわけあるかっ!」

そこまで捻くれなくてもいいのに、ヴィータは素直じゃないな〜。必死になるところがまだまだ甘いよ、ヴィータ。

「ヴィータ副隊長、シャルさん、ありがとうございます!」

「ああもう、いいからとっとと行け。しっしっ」

「スバル、ティアナをよろしくね〜」

スバルがティアナを連れて下がって行ったのを確認した。さてと、もう一暴れといこうかな。肩に担いでいた“トロイメライ”をスッと正眼に構え、いざ臨戦態勢に。

『こちらライトニング2シグナム。戦闘区域にて民間人を発見し保護。身なりからしてオークションに参加する客の子供と思われる。年齢は10歳前後、性別は女。誰か手の空いている者に引き取りに来てもらいたい』

残るガジェットからの攻撃を待ち構えているところでシグナムからそう通信が入る。シグナムが担当しているのは結構深い森の中のはずだ。そんなところに子供がいるわけ・・・・まさか。

「こちらフライハイト。シグナム、その子に名前を聞いてもらってもいい?」

ヤツら“ペッカートゥム”や“レーガートゥス”の反応はない。だからそれはないと思いたい。でも一度疑ったらもう止まらない。

『・・・レヴィヤタン、だそうだ』

「・・・っ!」

最悪すぎるでしょ。まさか神秘を感知できないヤツがいたなんて。いくらヤツの分身体の中では最弱とされる嫉妬レヴィヤタンでも、さすがのシグナムですら話にならずに負ける。

「シグナム、すぐに撤退を! 私がそっちに向かう!」

「例のヤツか!?」

ヴィータも真剣な面持ちで訊いてきた。私は頷いて応え、この場のガジェット掃討をヴィータに任せることにして、超特急でシグナムとレヴィヤタンの居る森へと飛んだ。

†††Sideシャルロッテ⇒シグナム†††

「紫電・・・一閃!」

「・・・・」

私の渾身の一撃を何の防御もせずにその細い体で受け止める少女。“レヴァンティン”の炎が一瞬のうちに消えるが、そのまま力を籠めて“レヴァンティン”を押す。

(堅い? いや、違う。・・・・なんだ、この手応えは・・・?)

少女の名はレヴィヤタン。以前の隊長会議で、此度の事件の首謀者であるジェイル・スカリエッティに協力している一派の1人として挙げられた名前を持つ少女だ。

「・・・まだ・・・」

“ペッカートゥム”。人間のようであって人間ではない虚構の存在。かつて理解に少々苦しんだ神秘という力の塊。
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