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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
ホテル・アグスタ
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を送っておいたから、確認しておいてくれ。ルーテシア、騎士ゼスト。良い知らせを期待しているよ』
「うん。じゃあごきげんよう、ドクター」
『ごきげんよう・・・。あぁそうだ。もう1つ、大切なことを言い忘れていたよ、ルーテシア。君の力を疑うわけじゃないが、今ホテルを守っている魔導師の中に少々厄介な者がいてね。その魔導師の足止めとして、こちらから助っ人を用意させてもらった。仲良くしてあげてくれると私も嬉しいな』
スカリエッティの言葉にゼストの表情に僅かだが変化が現れる。自分が信用していない男の用意した助っ人とやらに警戒しているのだ。それにルーテシアは気づかないのか「判った」とだけ告げて、スカリエッティとの通信を終えた。少しの間の沈黙。その沈黙を破ったのは、ゼストのルーテシアの名前を呼ぶ声だった。
「・・・っ! ルーテシア・・・!」
ゼストはルーテシアを庇うようにして前に躍り出る。目の前に現れたのは波打つ空間。その空間から現れたのはルーテシアくらいの少女だった。
レースとフリルが多くあしらわれた蒼いドレスに身を包み、頭部にも同様に蒼い大きなリボンのついたヘッドドレスを着けている。瞳は深い翠色、髪はショートカットの紺色といった感じだろう。そしてクジラのぬいぐるみを両手で抱えて、ぬいぐるみの頭で口元を隠していた。
一見どこからどう見てもただの少女でしかない。一切の魔力も感じられず、それ以前に存在感すらハッキリと感じ取れることが出来ない。人間のようであって人間ではないもの。それがこの少女だった。
「今のは転移魔法ではないな。何者だ、お前がスカリエッティの言っていた助っ人とやらか?」
ゼストは静かに、されど高圧的に目の前に現れた少女に問いかける。少女はその問いにただ「うん」とだけ頷いた。正直ゼストは今、スカリエッティの考えが本気で解らなくなっていた。魔導師ですらない、このような幼い少女に一体何が出来るのか、と。
「待って、ゼスト」
ルーテシアはゼストの背後から前へと移動して、少女ときちんと顔を合わせる。お互いに表情が乏しいためどこか似ている2人だった。
「わたしはルーテシア、ルーテシア・アルピーノ。あなたは?」
「・・・許されざる嫉妬・・レヴィヤタン。・・・レヴィ・・・でいい・・・」
レヴィヤタンは逡巡したあと、そう静かに告げた。レヴィヤタンは抱いているクジラのぬいぐるみを強く抱きしめて、未だに自分に警戒しているゼストへと視線を移す。
「・・・ゼストだ(許されざる嫉妬・・・? コードネームか?)」
ゼストは半ば諦めたように自分の名前を告げると、レヴィヤタンはそれに頷いて応えた。ゼストは2人に気づかれないほどの小さな溜息を吐いた後、ルーテシアへと向き直った。
「ルーテシア、本当にいいのか
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