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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
狂おしき者と大罪
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判断したら、私たちに契約を求めてくるはずだ。そうなったら干渉を使って、分裂体を残らず消滅させてやればいい。それでクリアだ」
そういうことか。認めているんじゃなくて、まだ危険と判断していないわけね。というかよく“界律”に引っかかることなく次元世界に来れたものだ。始めっから分身体で訪れたのかもしれないな。
「まぁこうなっては干渉なしで戦闘するしかない」
「うん。ルシル、創世結界に取り込める?」
「・・・ああ、“ヤツ”を確認次第、
英雄の居館
(
ヴァルハラ
)
に取り込む。そこで一気に決めるぞ、シャル」
「結界内部で
異界英雄
(
エインヘリヤル
)
との共闘で瞬殺、今打てる最高の手はそれだね、了解だよ」
本当なら干渉を使って閉じ込めた領域で戦うのがベストだけど、使えないのならルシルの創世結界に取り込むしかない。私たちは“ヤツ”の反応が途切れない場所へと歩みを進めたんだけど、「ここ?」たどり着いたのは自然の多い公園。人も疎らに居て平和そのものといった感じだ。そして “ヤツ”の反応は未だにこの公園内にある。
「あの、お姉ちゃん、お兄ちゃん・・・」
「「っ!」」
振り返ってみると、そこいたのは幼い少女が1人。ルシルと一度顔を見合してから、その少女と視線を合わせるためにしゃがみ込む。そして気づいた。この子から“ヤツ”の神秘を感知できる。だけどこの子は人間だ。
「どうしたのかな? お姉ちゃん達に何か御用かな?」
女の子は、私とルシルの頭――正確には髪の毛を見て、「水色と銀色・・・うん、お姉ちゃん達のことだ」って勝手に納得。髪の色がどうかしたのかな? よく判らないけど、まずは話を聞かないとね。
「あのね、お姉ちゃん達が来たら、これを渡してほしいって赤いお姉ちゃんが言ってたの」
赤いお姉ちゃん、か。“ヤツ”の分裂体の中にはいなかったはずだ。おそらく私が知らないうちに代替わりした新入りだろう。まったく、どれだけ消滅させても次々と湧いて出てくる面倒な“ヤツ”だ。ゴキブ○かよ。
「ありがとう♪」
「うん!」
女の子は私の感謝に頷いて走り去っていった。あの女の子から受け取ったのは、小型の受信専用の通信機。
「どう思う、これ?」
「どうもこうもハッキリと“ヤツ”特有の神秘を感知できる。コールが来るまで待つしか・・・っと言ってる側から、か」
通信機から鳴り響く呼び出しコール。そのタイミングの良さから見られているんじゃないかってルシルが周囲を探査している。私はそれを横目にコールに応えて通信を繋ぐ。
『お初にお目に掛かる』
小型のモニターが現れて、1人の男がそう挨拶をしてきた。ルシルもモニターへと視線を移してその男の顔をじっくりと見る。この男は・・・違う。“ヤツ”でもなくその分裂体
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