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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
狂おしき者と大罪
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るのかも?
「そう言えば、エリオの出身ってどこだっけ?」
「僕は本局育ちなんで・・・」
「管理局本局? 住宅エリアってこと?」
スバルの何気ない質問が空気を一変させた。唯一その空気に気づいていないスバルは会話を続ける。
「本局の、特別保護施設育ちなんです」
すべては後の祭り、スバルの顔が“しまった”というものに変わった。それを察知したのか、エリオが必死にスバルのフォローに入る。私はそれを聞きながら山盛りのスパゲッティを頬張っていると、私の――守護神としての感覚器が六課隊舎付近に招かれざる訪問者を捉えた。
「っ!」
魔力云々の存在感ではなく、概念や神秘といったモノに近い存在感だ。どうやら罪眼レーガートゥスではなく、“ヤツ”自ら来てくれたようだ。わざわざ消されに来たのかしら。
「あの、シャルさん?」
シャーリーが私の様子に気づいたのか声を掛けてきてくれたけど、今の私には届いていなかった。スパゲッティを無理やり水で胃に流し込みながら「ごめん、やること出来たから先に失礼させてもらうね」席を立つ。
「あ、はい」
みんなからの戸惑いの視線を背に受けながら、私はルシルとリンクで連絡を取る。
『ルシル、今どこ!?』
『シャル!? 君が私を売ったから、私がシグナムの標的にされただろうが!』
『バカっ! 気づかないの!? 周囲探査!』
今はそんな話をしている時間はない。だから怒鳴るようにしてルシルに六課隊舎の周囲を確認させる。
『これは・・・了解した。昼休憩終了まで残り20分、か。それまでに終わらせる』
ようやくルシルも気づいたのか、意識を戦闘モードに移行したのがリンクを通じて判る。私も意識を全て“ヤツ”へと集中させて、六課隊舎から人知れずに出撃する。なのは達に連絡はしない。連絡して仮に出撃させたとしても人間では勝てないからだ。私は“ヤツ”と戦うために“界律の守護神テスタメント”の能力・“干渉”を使おうとして・・・・気づく。
「え? あれ? うそ・・・干渉が・・・使えない?」
それだけじゃなくて、このミッドチルダの“界律”からも何も言ってこない。今更そんなことに気づくなんて私もどうかしている。なのは達との再会に浮かれ過ぎてた。それにこれじゃまるで“界律”が“ヤツ”の存在を認可しているみたいだ。
「シャル!」
「ルシル・・・干渉が使えないし契約要請も来ない」
私の元へと走ってきたルシルに振り返った。私の言葉を聞いたルシルは、今更か?みたいな顔をして溜息を吐いた。
「おそらく今の“ヤツ”が体を分けた状態になっているからだと私は推測している。それゆえに界律は“ヤツ”を危険な存在だと認識していないのだろう。まぁ、ミッドの界律も“ヤツ”を危険と
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