響の夏休み2
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げる、じゃっ!」
「えっ!?」
そういった響はすぐさまお湯の中に潜りその場を脱した。それに続き渉もその場から消える。二人の行動を見たラウラも流石軍人と言うべきか、すばやい動きで離脱した。
取り残されたシャルロットは行動するまもなく、湯船に飛び込んできた紫音に捕まった。
「つっかまえたー!!」
「うああああああ!?」
「逃げるな逃げるなー! おぉ!! シャルロットちゃんのお胸もさわり心地ばつぐーん!!」
「や、やめてくださいー! あぁん!」
湯船で絡み合う二人は激しい水しぶきを立てていた。
それを遠目で見る響と渉、ラウラはその姿を哀れむように手を合わせた。
「お、恐ろしいな響の母親は」
「まぁ、あれ見ればな」
「普段は普通なんだけどねぇ」
3人はなんともいえない表情をしていた。
後に、セシリアも何とか復活し、シャルロットも解放されやっと静かな入浴となった。しかし、セシリアとシャルロットはずっと顔を俯かせていたままだったが。
因みにラウラはというと、シャルロットの後捕まったは捕まったがそこまでもみくちゃにされることはなく、紫音に湯船の中で抱っこされていた。
部屋に戻った一同は、トランプなどを楽しんだ後就寝となった。室内は旅館風の部屋だったので、ベッドではなく布団での就寝となっている。
しかし、布団の中に響と紫音の姿はなかった。
「話ってなんだよ母さん」
響の声がした方を見ると、響と紫音は部屋に併設されたベランダに出ていた。ベランダには椅子とテーブルがあり、紫音は椅子に腰掛けている。
「まずは座りなさいって」
紫音に言われ響は軽く息をつきながら促されるままに椅子に座る。それを確認した紫音はポケットからタバコとライターを取り出し、タバコに火をつける。
一息タバコを吸い、大きく息を吐いた紫音はタバコの箱を響に進める。
「吸う?」
「未成年にタバコ勧めんなよ。一応もらっとくけど……」
響は言うと、タバコの箱とライターを受け取ると、箱から一本取り出し火をつける。一応吸い込んでみるものの、
「ゲホッゲホッ! あー苦しい。やっぱダメだ」
響はせきごみながらタバコを灰皿に置く。
「まだまだ子供ねぇ。響ちゃん」
「母さんだって私ぐらいの時には吸えてなかったろ」
「うっ……。まぁそれもそうだけどさ」
「つーかさっさと本題」
響が目を半眼にして聞くと、紫音は響を今までとは違う鋭い眼光で彼女を見据える。響もそれを感じ取り、背筋を伸ばしてしまう。
「あの子たち、いい子よね。セシリアちゃんにシャルロットちゃんにラウラちゃん。皆まっすぐないい目をしてる
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