響の夏休み2
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りこみソファにどっかりと腰を下ろす。
「よく来たなセシリア。結構遠かったろ?」
「い、いえそんなことは。そ、それよりも響さん、その格好は……」
「ん? どっか変か?」
響は首をかしげているものの、渉はヤレヤレといった風に首を横に振っているし、セシリアは顔を俯かせている。
なぜなら今の響の格好は黒のタンクトップにホットパンツよりも短く見えてしまう水色の短パンをはいているのだ。しかもタンクトップはそういう仕様なのかそれともサイズが合っていないのかへそが見えてしまっている。
しかも、短パンの方はかなりゆるい素材で出来ているのか、時折下着がチラチラと見えてしまっている。
「姉さん、友達が来てるんだからもっとまともな格好してきなよ」
「え? これまともじゃねぇの?」
「少なくとも家で一人でいる分にはいいけど、こういうときはジーンズとかはいて来なよ。それかもっと丈が長い短パンとか」
「あーはいはい。わかりましたよー。ったく……」
渉に言われ、渋々といった様子でリビングから出て行った響は二階へと駆け上がる。それに軽く溜息をついた渉はセシリアに向き直ると、頭を下げた。
「すみません、セシリアさん。姉がずぼらで」
「あ、いえいえ! わたくしは気にしていませんし、……むしろ結構嬉しいような……」
「へ?」
「い、いえ! 何でもありません!!」
渉に聞かれ、セシリアはすばやく対応した。
数分後、着替えてきた響は上はまだタンクトップのままだが、その上に白い半袖の薄手のジャケットを羽織っており、下はジーンズをはいていた。
「これでいいんだろ?」
「最初っからそうしてよだらしない」
「うっせ」
「もう……後これ、セシリアさんが持ってきてくれたケーキ」
渉は言うと、ケーキをのせた皿を持ってくる。ケーキはショートケーキと、チーズケーキ、ショコラケーキのようだ。
「お、あんがとよセシリア」
「いえ、喜んでいただいているようでわたくしも嬉しいですわ。どうぞ好きなものをお取りになってくださいまし」
「んじゃあ私はチョコで」
「私はチーズケーキで」
二人はそれぞれ手を伸ばしていく。セシリアもショートケーキに手を伸ばし、それを口に運ぶ。
「お、うまいな」
「うん、おいしい」
二人の反応にセシリアも満足げだ。
その後三人は他愛のない話をしながら過ごした。
セシリアが着てから数十分後。既にケーキは皆で食べ終わり、今は皆で麦茶を飲みながら談笑している最中だ。
するとそのとき、インターホンが鳴った。渉が立ち上がり、来客を迎えに行こうとするが、響がそれを制した。
「
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