第十九話
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。
彼らはこの魔法世界と同じ物質で形成されておりこの種族が絶滅する事は決して無い。
なぜなら世界を安定させる為に存在するのだから。
よって戦争を起こす必要性は全く無く、むしろマイナスになる行為だ。
「それと何の関係があるんだ」
「新しい『箱庭』に来れるのは『人形』だけだからさ」
「なぜなんだ」
「今回の戦争が起こった表側の理由は知っているだろう。確かに戦争を焚き付けたのは僕らだが火種は昔からあった、それも原因は『人形』側には無い。奴らはこの世界に勝手に入って来て、勝手に荒し、勝手な理由で『人形』を滅ぼそうと考えているんだ。それをどうして新たな『箱庭(楽園)』に招かなければならないんだい」
「それには賛同できる。だが、なぜ戦争を起こす必要がある」
「簡単に言えば僕らは『人形』全てを強制的に移住させるつもりなんだよ」
「つまり人間と仲が良ければ会いたいが為に『箱庭(楽園)』に招く恐れがあるからか」
「その通りさ」
「お前らのボスはそれを行う意味を分かっているのか」
「もちろん分かっているし邪魔をする権利は誰も持ってはいないのさ。なぜなら彼がこの世界を作ったのだから」
「制作者で所有者だからこの世界を好きな様にする権利がある。全く持ってその通りだな。そして『人形』の幸せを考えている。為政者として間違った事は一切していないな。個人的には反対だけど」
「何故個人的には反対なんだい」
「オレはお前達のボス程人間に絶望してないからだ。じゃあな」
キティの元に帰ろうと席を立ちゲートを
「待ちたまえ」
開こうとした所でフードで顔を隠した男に呼び止められた。
「誰だ?」
「完全なる世界の首領だ。”造物主”とでも呼んでくれれば良い」
「レイト・テンリュウだ。それで何のようだ。お前達の邪魔をするつもりは無いし、巻き込まれるつもりも無いから旧世界にとっとと行きたいんだけど」
「......人間に絶望していないとはどういう事だ」
目の前にいる男は首領だと言うがオレには『人形』であると理解できてしまったが為にその問いには答えない。
「計画が失敗して、それでも諦めきれなかった時に会いに来い。その時に全て話してやる。それとうまいコーヒーの代金だ。赤き翼は搦め手に極端に弱い。真正面から戦うのは愚の骨頂だ。あいつらを鍛え上げたオレが言うんだから間違いは無いさ」
それだけを伝えてオレは墓守り人の宮殿を後にした。
side out
side 造物主
「私は間違っているのか」
「分かりません。ですが彼は『教授』です。あ
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