残り6人
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ティアの目は義眼じゃない。完全な石化状態にあるんだぞ。そのティアを私の時のように復活させようとしたら、確実にティアは崩れる」
「!」
エルザの言葉にナツの手から炎が消える。
すると、近くでのそっとアイスブルーが動く。
「・・・む」
「ヴィーテルシア!」
それは、ずっと寝ていたヴィーテルシア。
器用に目を擦り、ステージに目を向け、紫の目を見開いた。
「なっ・・・ティア!石か!?何故動かん!何があった!俺が眠っている間に!」
「実は・・・」
慌てふためくヴィーテルシアにハッピーが説明する。
最初はいつも通りの表情をしていたヴィーテルシアだが、徐々にその顔は険しくなっていく。
「なるほど・・・そのラクサスという男が全ての首謀者か。愚かな・・・」
呟き、くるっとギルドの入り口に向かって歩いていく。
「どうした?ヴィーテルシア」
「如何もこうもない!愚かな争いに終止符を打ってくるまでだ」
不機嫌そうに言い放ち、外に―――――――
「む」
出られなかった。
言うまでもなく、術式に引っかかったのである。
「何だこれは。俺の行く手を邪魔しようと言うのか・・・」
「ヴィーテルシアは石像じゃないし・・・80歳越え?」
「失礼なっ!俺はまだ若いぞ!少なくともマカオやワカバよりはな!」
つまりは36歳より下、という事だ。
「それによ・・・コイツが出ても残り人数変わらねぇぞ?」
「え?」
確かに、残り人数は先ほど同様3人。
エルザがカウントされていないのは、カウントまでに時間がかかるという事だろうか。
「俺は頭数に入っていないというのか?」
むっとしたように呟くと、入り口から離れ、苛立たしげに近くの椅子を蹴っ飛ばす。
そして、鼻をひくつかせた。
「どうしたの?」
「匂いが近づいて来る」
ヴィーテルシアがそう言った瞬間―――
「マ、ス・・・ター・・・」
掠れた声が響いた。
出入り口から聞こえる声に全員の視線がそっちに向く。
「クロス!?」
そこにいたのは、体を近くの壁に凭れ掛からせ、肩で息をし、全身に幾つもの傷を負い、所々出血しているクロスだった。
姉と同じ白い肌や整った顔は傷でボロボロになっており、バロンコートもズタズタになっている。
「クロス、お前・・・!」
「すまない・・・マスター・・・俺は、ドレアーと雷神衆を1人も見つけられなかった・・・そして・・・多くの、仲間を・・・この手と、剣で傷つけ・・・!」
悔しそうに顔を歪めるクロス。
「よい、気にするな。今はゆっくり休むんじゃ、クロス」
「悪いが・・・それは出来ない・・・」
クロスはマカロフの言葉をすぐに拒否すると、その青い目を真
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