第6章:女の決意・男の勘違い
第16話:久しぶりの船旅と初めての旅
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(船上)
ビアンカSIDE
初めて乗るエピカリス・ネネ号……
一緒に冒険をしているトルネコさんの持ち船らしい。
大金をかけ一からオーダーメイドで仕上げたのだろう……凄く立派で過ごしやすい船だ。
そんな大船の広い甲板の真ん中に、大きな樽を背もたれにしてリュカが座り込んでます。
どうやらそこが彼の定位置みたいで、ウルフ君やシン君達……そして水夫の方々も気にしないで作業をしております。
相変わらず自ら率先して戦う事はないみたいね。
凄く強いのに勿体ないわねぇ……
まぁ好戦的なリュカなんて格好良くないし、私も彼の膝に座って優雅な船旅を満喫できるから、問題ないんだけどね。
でも、別の事で問題が……
「アイツ大丈夫か?」
「船旅は初めてなのかしらねぇ?」
甲板の縁にもたれ掛かり、海へ向かい嘔吐している元緑甲冑……ロザリーに背中をさすられ情けない姿を晒してる。
こんな事になったのもマリーの一言が原因だ。
ロザリーヒルで『この塔の隠し部屋を見つけるのに、お父さんが壁を壊しちゃったから、ルビー目当てで酷い事をする連中から守る為に、連れて行くのが最善だと思います。ロザリーちゃんは私達で保護するべきです!』と、ロザリー同行を提案してきたのだ。
ロザリーが一緒にくると言う事は、彼女を守る役目のピサロナイトも一緒に付いてくると言う事で、私の心配事が一つ増える事を意味する。
勿論最初はピサロナイトから猛反対をされました。
でも『じゃあ置き手紙をしておけば良いんだよ! そうすればロザリーちゃんの彼氏も、驚きはするけど安心して彼女を探せる。手紙の内容には、間違いなく生きている事だけを明記すれば良いんだからね』と、女(特に美女)に甘い男が追加提案してきた。
そしてリュカが書き上げた置き手紙の内容は……
『お前の彼女は預かった。無事に返してほしければ、何か面白い芸を見せろ! 今度会う時までに考えておけよ。面白くなかったら目の前でエッチな事しちゃうゾ?』だ。
あのムッツリ根暗がこれを読んだら、大激怒するに違いない。
勿論、みんなが手紙の内容に反対したのだが、私とウルフ君は賛成をし、みんなを説得しました。
私としては根暗が激怒する所を見たかったからなんだけど……
『まぁ聞け、みんな。一見するとふざけた内容の手紙だが、この内容だとロザリーさんが生きている事を明確に伝える事が出来る』
『何処がですかウルフさん!?』
『聞けってシン君……“面白くなかったら目の前でエッチな事しちゃうゾ?”って最後に書いたが、これはデスピサロを更に苦しめる為の言葉になる。既にロザリーさんを殺してたら、デスピサロに再会した時にヤツを苦しめる事が出来ない。だから生きている事の証明になるんだ!』
凄い。私はそこまで深く読み込まなかったけ
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