悪意、増大〜
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・・・サチを、切り裂いた。
「ごふっ・・・」
「サチ!」
「サチさん!」
サチは数歩後退り、膝をつく。
「ごぼっ・・・ぐ、ぶぇ・・・がはっ・・・」
血を吐き、崩れかけたが・・・再び立ち上がる。
「ぐっ・・・アンタ、なんかに・・・」
「その身体じゃあ僕には勝てないよ」
「ちっ・・・閉じろ!」
俺とサチの距離を閉じて近づく。
「動くなよ!今回復する!」
「アスナ、時間を稼ぐぞ!」
「ええ!」
「援護は任せなさい!」
俺はサチに治癒術をかける。
「おい、お前。勝手にサチさんの身体を使って傷付けんなよ」
「・・・わかってる。でも、存在自体が闇の私には・・・沸き起こる負の感情を抑える術が・・・ない」
「・・・そうか」
正直、その感じがよく分からない。俺や亞莎やシィと言った闇使いが感じる内側の負の感情は一纏めのゴチャゴチャした何かだ。だが今の彼女はそのゴチャゴチャした何かその物・・・味わいたくもない感情なんだろう。
「・・・うっ・・・」
軽く呻いたと思ったら・・・サチの雰囲気と瞳の色が元に戻った。
「・・・ごめんね、早貴ちゃん。この子を怒らないであげて?」
「いや・・・怒る気はないよ。サチさん、痛みは?」
「あんまりないかな・・・」
顔色や表情を見ると、傷の割には平気そうだ。多分、内側で色々してるんだろう。
「うん、とりあえずは平気だ。ただ、治癒術も万能じゃないから・・・後ろでユイちゃんといてくれ」
「うん、わかった」
ゴォォン!
「うわあ!?」
キリト達が衝撃波で吹き飛んでくる。
「くそっ、厄介だな・・・」
「三人とも、平気?」
「ええ。・・・あんなに面倒だとは思わなかったけど」
「だけど、前とは違う・・・今度は私も戦える。キリト君達と一緒なら必ず勝てる!」
「とりあえず、調子に乗ってるあのアホをブッ潰す!・・・Bモード!」
姿を変え、俺は突っ込む。
「オオラァ!」
ガキィン!
「その姿で二度も遅れを取ると思うかい?」
「うっせぇ、口開いてんじゃねぇよカス野郎」
個人的にもコイツには散々お世話になった。・・・一言で言おう。“怨み満載”だ。
「リパル、鎌!」
『ラジャーッス!』
ひたすら鎌を振り回す。幾ら闇の記憶を利用しようとも・・・!
「経験のない技術なんて怖くねーんだよ!」
ガキャアン!
「ぬぅ!?」
ガードが上がる。俺はその隙を逃さずに鎌に闇を籠める。
「デス・・・サイズ!!」
ズバァァン!!
須郷が吹っ飛び、砂煙を巻き上げて転がる。
「手応
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