第五章 StrikerS編
第百四十六話 『公開意見陳述会(4) 激化する戦闘』
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私は咄嗟にウィングロードの軌道を曲げて回避行動をとる。
すると先程まで私がいた場所にナイフが刺さり、次には爆発が起こって地面を吹き飛ばしていた。
あのまま直進していたらと冷や汗を流すとともに、シホさんの訓練を思い出してよかったと実感する。
「ほう…あの一瞬で私の能力を予想し見抜いたか。さすがだな」
「お褒めいただきありがとうございます! でも、もう種は分かりました。今度はこちらから行かせていただきます!」
ナイフの軌道はほぼ一直線。爆発するタイミングは指定できるようだけど、能力名を宣言しない限り爆発までに僅かなタイムラグがある。
そのわずかな時間を回避に使い、反撃に移る。
これが射撃武器がリボルバーシュートしかなく、他はほぼ打撃の攻撃しかない私の戦闘方法だ。
もちろんもう一人の攻撃が逸れてくることも想定しながらも私は挑む。
その時だった。
「ああっ!?」
「ラン姉さん!」
ランの悲鳴とレン君の叫びが聞こえてきた。
もしかして…!?
「お前に他を気にする時間などこの私が与えると思うか?」
「くっ…!?」
また投擲されるナイフを咄嗟に回避する。
あちらは状況がわからないけどかなり押されているようね。
戦闘を長引かせるわけにはいかないわ。
短期決戦で仕留めないと!
◆◇―――――――――◇◆
一人、単独行動をとっていたランサーは謎の敵と相対していた。
「貴様、何者だ…?」
「………」
敵は無言。
その姿は全身ローブ姿で顔まで覆い隠している。
しかしローブの上からでも分かるその体つきからして女性であることはあきらかである。
そして特徴的なのはその手に青白く輝く槍を持っているということだ。
さらによく目を凝らしてみれば穂先にはルーン文字が刻まれている。
「ランサーのサーヴァントか…? しかし、サーヴァントの気配は…それに半分は人間か?」
「………」
やはり無言。
しかし代わりに槍をランサーに向けて構えてくる。
ランサーはそれを戦いの合図と受け取ったようで、
「…いいぜ。なら戦おうじゃねぇか! 謎の槍使いの女よ!」
ここにまた戦いが始まろうとしていた。
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