第二十六話
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はダメ、とか言ってたけど・・・あの神様の正体、分かったのか?」
「・・・うん。というか、少し考えればすぐに分かったことだった」
立夏は顔を上げて、説明を始めました。
「考えてみれば、ここの神社に奉られてるのってイザナギ、イザナミだけじゃないし」
「あー・・・他にもいるだろうな、そりゃ」
「で、その中に狼の神様もいたんだけど、覚えてる?」
「・・・・・・ 、か?」
「正解。天啓でも、そのあたりの名前が降りてきた」
そうか・・・あの神様か・・・
確かに、あの神様だってんなら、梅先輩から聞いた情報も納得できる。
「だからか・・・作物を守護するから、豊穣神の神格を持ち、植物が急に成長した」
「さらに、悪人を裁く属性から、その植物を傷つけると、無条件で一撃を入れてくる」
ただ・・・それだと、こんな山の中で戦うのは、不利どころの騒ぎじゃない気が・・・
「・・・仕方ない。攻撃は全部喰らうくらいのつもりで行こう」
「大丈夫なの?」
「大丈夫だろ。俺は死なないし、それしか手段もない。それに・・・」
俺は力がみなぎってくるのを感じながら、槍を召喚して背後を振り返る。
「もう、お出ましだ」
「ワオオォォォォォォォォン!!!」
遠吠えと共に、狼は牙をむいて跳んで来た。
とりあえず、先ほどもやったように槍で横殴りにする。
「ふう・・・ゼウスがないから止めに欠けるけど・・・」
槍では、植物を傷つけかねない。
持っていた槍をその場に突き刺し、代わりに小ぶりの刀を作る。
専門ではないけど、全く使えないわけじゃない。
「ウガァ!」
「またその植物か・・・けど、種が分かってりゃ!」
俺は目の前に生えてくる植物を避け、さらにはまだ少ししか成長していないものの上を飛び越え、一太刀入れる。
「グ・・・ガウ!」
「これでようやく一撃!」
そのまま、連激を開始する。
といっても、途中から牙やら爪やらで防がれたけど。
「ワオオオオオオオン!!」
「うおっと!」
足元で急成長した植物を避け、距離をとらされる。
やっぱり、得意な武器じゃないとムリか・・・よし、肉くらいは切らせよう。
「ふう・・・GO!」
「ウガアァァアァァァァァァ!」
狼は吼え、植物を成長させてくるが・・・俺は気にせず、斬り進む。
当然、向こうの攻撃が無条件で当たってくるけど・・・もうそれも気にしないで、狼に向かって走り・・・
「竜槍砕牙!」
今回の戦いで初めて、しっかりとした攻撃を加えることが出来た。
どうせ死なないんだから、槍が振れる怪我なら気にするに値しない。
「ふう・・・なあ、人語を理解できるんだから、こっちの
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