『十五話』〜月村家の秘密 拓斗の秘密〜
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吸ったとしても少し貧血になる程度よ。間違ってもホラー映画みたいに血を吸われた人が全員吸血鬼になったりはしないわよ」
なるほど。知識で知っているものとは違う。
血を吸われた人が吸血鬼にならないことは当たり前だ、吸血鬼になるには方法が違うのだから。
それを知識になく、吸血鬼の弱点と言われているものに完全に耐性があるということは混血、ハーフといったところか。
「さて、私たちの秘密は話したわ。次はあなたの番よ」
「知らない。では通してもらえないようですね」
「ええ」
「恭也さんが説明を………」
「本人が話した方がいいだろう」
はぁ、死神の存在を話すのってめんどくさいんだよな。
「簡単に言うと俺は死神という者ですね」
「シニガミ?シニガミってあの死神でいいのよね?」
「ご想像しているのであっているかと」
「はぁ、父さんにも聞いたが何ともにわかには信じられないな」
「まぁ、そうでしょうね。死神をするのは人間です。一般人との違いは魔法の有無くらいでしょうか」
「魔法!?」
「こういうのですね」
そういって俺は手のひらを出し、
「『火よ灯れ』」
−ボッ
そう言うと、私の手の上に10p程の炎が現れた。
因みにソウルプロテクトはすでに解除してある。
「『変換 水球』」
−コポッ
そう言うと炎は水に、
「こう言ったものです。理解いただけたでしょうか?」
「「・・・・・」」
沈黙する二人。これは肯定として受け取ってもいいだろう。
「はぁ、父さんの言ったことは真実だったということか」
「恭也さん?それは今まで俺のこと信用してなかったということですか?」
「いや、信用はしてたよ。だが死神だというのが信じにくかったんだ」
そりゃそうだ。自分の常識を外れている存在などそう簡単に理解できるはずがない。
今まで普通に接してきたことを褒めるべきだろう。
「話を戻すわね」
忍さんが真剣な顔で話を中断させる。
まだ聞きたいことがあるのだろう。たとえば……
「死神はあなた一人というわけないわよね。どのくらいの規模いるの?いえ、この海鳴にあなた以外に何人いるの?」
存在規模。
やはりそうか。彼女は俺を警戒をしている。
俺が月村家に害をもたらす可能性を考えているのだろう。
それもいらぬ心配だと思うが。
「かつては約400人程いて一つの村で生活していましたが今現在、知る限りでは俺一人。海鳴にいるのも俺一人です。」
忍さんは戸惑った顔をした。存在する死神が子供である俺一人
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