第140話
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ゲコしちゃうからゲコ太って呼ばれてんのよ!
こんな可愛いマスコットをくだらないって言うなんて信じられない!!」
「さっきの説明を聞いて、そのマスコットを可愛いと思う奴は少ないと思うぞ。」
麻生は疲れた表情を浮かべながらそう呟いた。
美琴は旬の話題(美琴だけであるが)についてこれていない麻生を見て、少し幻滅しているようだ。
「ふん。
まぁ機種変とかの心配はないわよ。
『ハンディアンテナ』は本体を換えるんじゃなくて追加拡張チップを差し込むだけでオッケーって話だし。
ペア契約の方もあそこの会社のサービスなら全部対応してるから、機種変が必要なんて事はないと思うわ。
アンタのケータイは別にいじらなくても構わない筈だけど。」
「ようはこっちの番号とアドレスを書類に書き込むだけか。」
「そりゃそうなんだけど・・・・」
美琴は学生鞄についている小さなカエルを指先でムニムニ押しながら言う。
「一緒にお店に行ったりいっぱい書類を書いたり何時間も待たされたりするからさー、その辺の融通が利く人じゃないと協力してもらうのは難しいのよね。
ま、半日はかからないだろうし、ちょっと我慢してもらうわよ。」
美琴の話を聞きつつ、麻生は近くののぼりに視線を向ける。
そこに書いてある内容をもう一度確認して言った。
「お前、本当に俺でいいのか?」
「罰ゲームを受けるアンタくらいしか頼めないわよ。」
「いや、そうじゃなくてだな。
こういうシステムは恋人同士とかそう言った関係が契約するんじゃないのか?」
ビクゥ!!、と美琴の肩が大きく動いた。
彼女は鞄についているカエルマスコットをムニューッ!!、と握りつつ慌てた口調で言う。
「い、いいいいや馬鹿違うわよナニ口走ってんのアンタ!
べっ、別に男女って書いてあるだけで恋人同士じゃなきゃいけないとかって決まりはないじゃないそうよ例えば夫婦だって問題ないでしょうが!!」
「恋人から一気にランクアップしたな。
まぁ、お前が良いんなら俺は従うよ。」
美琴とは逆に慌てることなく言うと、サービス店の中に入る。
麻生の様子を見て何だか自分一人で馬鹿みたいに慌てているのが、恥ずかしくなった美琴も麻生の後に続いてサービス店に入る。
中に入り、カウンターの前に座っていた店員のお姉さんは、麻生と美琴の二人を見ると営業スマイルを向けてきた。
美琴は麻生とペヤ契約を登録したい、ゲコ太のストラップはまだ余っているのかなどのやり取りを行った後に、店員さんはたくさんの書類をカウンターの上に揃えつつこう言った。
「書類の作成にあたって写真が必要なんですが、お持ちでしょうか?」
ん?、と美琴は目を丸くしながら、尋ねる。
「そこらの証明写真用
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